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ダンジョンの社会的貢献を目的とした地位向上のすすめ ~奪わず与え従え支配するダンジョン育成記~  作者: 不可思議 那由多
第三章 外界統合と福祉支配の拡張 ~人道的管理による社会統合モデルの確立~

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商人応対報告② ~抑止力と物流網の臨界点~

新しい商人達にも俺の正体をはっきりさせておいた方が良いだろう。


「ダンジョンマスターはダンジョンの核だ。

その核は生成したモンスターと呼ばれる魔物と融合する事が出来る。

だからダンジョンマスターの姿はダンジョンによって様々なんだ。


ああ、人間との融合も可能だな?

但し、普通の人間と融合してメリット無いので行われる事は無いだろう。


俺の場合は戦闘力必要としてないので、骨にスケルトン、肉はゴーレム、皮はスライムで構成されている。」


「メイズ様は様々なモンスターの融合体って事なんですね」


マークが納得して言う。


「今回はその全てのモンスターが生物と見做されないので移動が可能という事ですか……。

存在感以外は普通の人間に見えますけどね」


テリーが感心している。


「そういえばメイズ様モンスター?だったな。

そういえばあまりの心地よさに、ここがダンジョンの中でヴァンパイアや天使や眷属に囲まれているの忘れてたわ」


ジムが楽しそうに笑った。


「動揺等が最小限になる様に鎮静の催眠かけているからな。

その効果だと思うぞ。無ければ混乱状態になって逃げ出してるかもな。」


「催眠状態にある自覚が無いので分からんな。

確かに変に混乱して話進まないより良いのか。」


「前回来た時はメイズ様スケルトン感丸出しで無表情のお面かけてましたからね。

それに比べたら人間味増しましたよ」


デイビッドが皆へ説明した。


「そのスケルトン状態のメイズ様をいきなり信じた親父を初めて尊敬した」


ウェインが言った。


「それより重要な事あるぞ。

この件でエリザベート王国の軍事力は格段に上がった。」


「……?」


商人たちが訝しむ。


「考えてみろ。

生物と見做されない、ゴースト系の魔物やゴーレムはそのままシグの町、

更に他の町や都市に一瞬で送れるんだぞ?


いきなり町中で魔物大発生してみろ、それだけで町は壊滅だ。」


「めちゃくちゃヤバいじゃないですか!」


ジムが焦って騒ぐ。


「私達は味方なので問題無いですよ!」


デイビッドが宥めた。


「軍事力は抑止力だ。

そういう事も出来る。という事実だけで、

実際に実行しなくても、実行した時の事を想像させるだけで、

無闇に武力に頼る相手を牽制出来る。」


「更にその発生場所は進化したミミックさんで、周りには蜘蛛さん達もいる訳ですね」


ジャックが言った。


「まぁ実際に実行するとしてもそれは最後の最後の最終手段だ。

その前に全員催眠にかけるという手段もある。


エリザベートを筆頭としたヴァンパイア組と天使組を

更に進化させれば結構簡単に出来そうだな。」


「私ですか?」


「可能と考えます」


ジャックとエリザベートの温度差が何だか可笑しかった。


「そもそも敵対する気無いが、軍事力は重要課題だ。

まぁ外交で友好的な内は大丈夫だろう。まだ始まっても無いしな」


テリーが問いかけた。


「先ほどはミミック物流がバレたらバレたで構わないと仰いましたよね?

バレたらここが危険になるのではないですか?」


「バレたとしても本拠地がここだと分からないだろ?

本拠地がバレたとしてまず偵察に来るよな。


偵察に来た奴拉致して牢屋入れて1年も放置すれば良い。

牢屋も特別待遇で衣食住最高のものにしてやるつもりだ。」


「何故最高待遇なんですか?!」


「寝返りやすくなるだろ?

回数重ねる毎に密偵の質黙ってても向上するんだぞ?

良い人材を寝返らせる恰好のチャンスだ」


「寝返らせる事前提なんですね。」


「そいつが何に重きを置いているかによるが寝返る事が悪という訳では無いだろ?

実際神官ですらこちらの説得に応じてくれている。

あいつらは『貧民救済』に重きをおいてるから説得に応じてくれた。


密偵あたりだと騎士あたりより格下に見られて虐げられてる事多い。

だから説得は楽な部類になる筈だ。やってみないと分からないがな。


俺としたら騎士なんて無駄飯食らいより密偵の方が使い勝手良いんだがな。」


「騎士が無駄飯食らいって……」


「あれは武力を管理しやすくする為の装置だ。


騎士という名誉を与えて、貴族が武力統制しやすくしているだけだ。


名誉があるから騎士は己を律して粗暴な行い控える、裏切らない、命令を聞く。


ただし育てるまでに金も時間もかかる。なので無理使い出来ない。


だからいざという時にしか出動せず、通常は貴族の護衛になる。


なっ無駄飯食らいだろ?」


「偵察に行った奴が返って来なくて訝しんで、次に来るのは冒険者か?

冒険者数人なら同じく拉致して同じ扱いだ。


ここに実際攻め込んで来るまで最短でも1年程度は必要だろ。

それだけ時間かけたらその間にこちらはこちらで色々進捗出来るって訳だ」


「確かにミミック物流だとどこから荷が運ばれてるか分かりませんね。

私の方でダミーの荷を動かして攪乱しておきます」


「デイビット商会やジム商会の荷物運んでやれば良いんじゃないか?

利益配分を少し考えればお互い悪い話じゃないだろう」


「そうですね、後でそこら辺も詰めておきます」


「この件はこれで良いか。

じゃあ次はジムの新商材の話だな」


「待ってました!

面白い話お願いします!」



【モード】教育・農業・物流整備段階

【眷属】エリザベート/ジャック/ダンカン以下5名(計7)

【天使・吸血種】天使4/ヴァンパイア4

【モンスター】ノーム23/ウルフ16/ゴーレム13/ケルピー4/ミミック2

【リン出身者】農業24/家事21/児童33(帰村5)

【協力者】デイビッド・ウェイン・ジム・テリー・マーク/看守2/マックス・ブレンダ/神官2

【物流】ミミック進化による拠点間即時輸送の準備

【通信】蜘蛛連絡網・カラス往信

【備考】外交説明進行、王国圧力への抑止構築中。









メイズ自身は自分が何者かを語りつつも全て他人事のようです。

彼は自分自身の事も傍観者として見ている気がします。


そして軍事力の話。

メイズにとってはただの運用可能性でも、

聞く側から見れば世界の前提が変わるほどの衝撃でした。

特に「抑止力」という概念は、この世界では非常に新しいものです。

彼がそれを当然のように扱うほど、世界はまだ追いついていないのです。


ここまで読んでくださってありがとうございます。

今日もダンジョンは、静かに動いています。

もしメイズの考え方に少しでも共感してもらえたなら――

ぜひ、あなたの“魔素”を分けてください。


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