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ダンジョンの社会的貢献を目的とした地位向上のすすめ ~奪わず与え従え支配するダンジョン育成記~  作者: 不可思議 那由多
第三章 外界統合と福祉支配の拡張 ~人道的管理による社会統合モデルの確立~

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商人応対報告 ~夢の物流網と損得の境界線~

昨日は敵対するかもしれない神官ばかりに注目していて、新たに来た商人たちの相手ができなかった。

なので、今日は商人たちの相手をしよう。


神官たちには畑を見てもらってから授業に参加してもらうことにした。

案内の担当は天使四人、ヴァンパイア四人、マックス、ブレンダだ。

天使四人とヴァンパイア四人の交友の目的もある。


各村の担当となるパートナーを決めておくように言っておいた。

名付けの時の俺の思念を読み込むようで、それが性格の違いに現れるらしい。

ミカエルが天使の中でリーダーシップを取るのも、その影響だろう。


そういうわけで、相性もあるだろうから、お互いに相性を確認してもらうつもりだ。


朝食後、商人たちをボス部屋に招いた。


「おはよう。昨日はぐっすり眠れたか?」


「おはようございます。熟睡の催眠って凄いです。

 横になったと思って気づいたら朝でした」


テリーが機嫌よく言った。


「確かに、こんなに爽やかな朝は久しぶりです」


マークも続く。

他の連中もさっぱりした顔をして、疲れの欠片もない。


「私は昨日の風呂の途中から記憶がないんですが……」


「お前は飲みすぎだ! 私とウェインでベッドまで運んだんだよ」


ジムとデイビットが揉めていた。


「親父がエリザベート王国に行ってから性格変わったのがよく分かりました。

 この体験した上で前回の調味料ですよね……。

 そりゃ商会の方針変えたくもなります」


ウェインがぼやきながら言う。


「あぁその調味料の扱いだが、少し変更がある。

 ジャック、後でミミックさん連れてきてくれ。

 俺の進化? レベルアップ? でミミックさんを進化させられるようになった。


 ミミックさんを進化させてハイミミックにすると、

 ハイミミック同士で中の空間を繋げられる。

 なので、ここでミミックさんの中に入れた調味料を、

 シグの町で取り出すことができるようになる。


 テリーにはハイミミックさん一体を貸し出そう。

 そうすれば他の町でも調味料を取り出せるぞ」


「な、何ですかその夢のような話は!」


 テリーの動揺が半端ない。


「良かったな、固定費めちゃくちゃ削減できるな!」


「そんなレベルの話じゃないですよ!

 世界の流通が変わるレベルの話じゃないですか!

 とても便利なのは分かりますし、なるべくごまかさなきゃいけないですよね?


 けれど続けていれば絶対いつかばれますよ。

 問題は、ばれた時どうするかですよね?」


「ばれてもいいぞ?」


「……は?」


「ばれてもいいぞ?

 というか、ばれて問題あるのか?」


「いや……え? あっ? いや問題あります!ミミックさん襲われたら?」


「襲われてミミックさん倒されるのか? ミミックさん強いぞ?

 ステータスだけならエリザベートクラスだ。


 万が一倒されても、調味料取り損なうな。

 倒したら駄目なら生け捕りするのか?


 倒すのも大変なミミックさんを?

 進化したハイミミックさんを?

 無理だろ?


 お前が気をつけなきゃいけないのは、ミミックさんから商談相手の倉庫に運び込む間だけだな。

 いや、相手の倉庫の中で出せばいいのか。

 それはばれた後の話になるのか……。


 あぁ、お前が襲われる可能性が一番高くなるな……。

 護衛に蜘蛛さん三匹ぐらいつけておこう。

 魔素玉から魔素やってくれ。


 後はダミーの鍵でも持って、鍵を相手に渡せば、開ける時ミミックさんが対応してくれるだろ。


 まぁ、ばれるまでは多少ごまかす行動はしてくれれば良い。

 ばれたらばれたで構わんよ。


 逆にどういう行動起こす相手なのかを見極めるのに使えるだろ」


デイビットが言う。


「そういえば、ゴブリンに襲われた時にミミックさんだけ置いて馬車から逃げましたね」


「その時はどうなったんですか?」


「ミミックさんが全部体の中に入れて終了です」


「なるほど……分かりました。ミミックさんって強いんですね。

 とりあえずやってみるしかありませんね」


「連絡は、そっちから伝えたいことがある場合は蜘蛛さんに言えばこちらに伝わる。

 こちらから何か伝えたいことがあれば、カラスさんを使いに出す」


「分かりました」


「後、それと俺も移動できそうなんだよな……

スケルトンとゴーレムは生物判定無いのは分かるんだがスライムも生物判定無いらしい。

結果俺もミミック流通使えるみたいだ。」


「ダンジョンとシグの町一瞬で移動出来るって事でしょうか?」

ジャックが確認の様に聞いて来た。

「スケルトン?ゴーレム?スライム?

何ですかそれ?メイズ様生物じゃないんですか?」

スケルトン姿を知らない新規商人達が騒いでいる。


「何ですか? それ! 私聞いてません!!」


エリザベートが怒り出した。


「いや、言ってないしな……

俺も現場見ておいた方がいいだろ?

何が駄目なんだ?」


「私、一緒に行けないじゃないですか!」


「そこか!

……日帰りなら良いか?

 夜には帰ってくるから……」


「そ、それなら許可します……」


(何でこうなった……?)

エリザベートの怒りで何だか全て有耶無耶になったので結果オーライだが、

なぜか周りから温かい目で見られている気がするのは、気のせいなのだろうか。


モード】領地運営/教育・農業・交易拡張段階

【眷属】エリザベート/ジャック/ダンカンほか農場班5/天使4/ヴァンパイア4/ノーム23/ウルフ16/ゴーレム13/ケルピー4/ミミック2(進化可能)

【協力班】赤い羽根5/神官2(農場視察→授業参加)/商人5(商談と調味料運用)/児童33・教育班・家事班

【新規】ミミック進化→ハイミミック化(空間接続物流)/テリーへ1体貸与

【通信】蜘蛛・カラスで双方向連絡網確立

【備考】マスターの“移動可能性”を確認。







メイズの進化が止まりせん。

ハイミミック物流は、転生物ならではの夢の物流網ですね。


物流が繋がるというのは、世界がひっくり返る瞬間です。

仕組みを理解した瞬間、商人達はもう元の商売に戻れません。

そして、その仕組みの中心にいるのがメイズ――

支配ではなく、構造そのものを握る者です。


エリザベートが怒ったのは、ある意味当然なのかもしれません。

常に隣にいたメイズが「移動可能」になってしまうと

彼女の行動範囲の外に出てしまうのですから。


メイズ自身は、ただ効率的に現場を見たいだけ。

でも、周囲はその背中にさらなる世界が広がる姿をみている事でしょう。


世界は動き始めています。

神官も、商人も、村も、冒険者も。

誰もがメイズの作った“構造”に影響され、

そしてその構造の中で、自分の役割を探し始めているのです。


ここまで読んでくださってありがとうございます。

今日もダンジョンは、静かに動いています。

もしメイズの考え方に少しでも共感してもらえたなら――

ぜひ、あなたの“魔素”を分けてください。


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