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ダンジョンの社会的貢献を目的とした地位向上のすすめ ~奪わず与え従え支配するダンジョン育成記~  作者: 不可思議 那由多
序章 目覚めと観察の記録  ~ダンジョンという名の理性が生まれた日~

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ダンジョン種覚醒報告 ~目覚めと無目的行動の観察記録~

真っ暗、真っ暗、真っ暗。

動けない。喋れない。見えない。

意識だけが、ぽつんと浮かんでいる。

――けれど、不思議と焦りはなかった。

転生と同時に、“知識”だけは埋め込まれていたからだ。

脳……いや、もはや脳ですらない何かに、世界の理が直接流れ込んでくる。

どうやらこの世界を“管理している何か”が、ダンジョンの種を植え、育てているらしい。

神なのか、システムなのか――面倒だから神ってことにしておこう。

ただひとつ言えるのは、俺がその管理を任されたらしいということ。

そして、“上の存在たち”の間では、こんな妙な噂があるらしい。

「地球という文明の、日本の30〜50代の男にダンジョン管理を任せると上手くいく」

……なんだその根拠。

いやまあ、なんとなく理由は分かるけど。

まさか転生理由が“実績データ枠”とかじゃないだろうな?

ともあれ、俺は経験していないのに“知っている”。

世界の理を。

ダンジョンの仕組みを。

人の社会の成り立ちを。

そして――魔物の恐ろしさを。

一体、俺は何なんだ?

この知識を与えた“何か”の正体は?

考えても答えは出ない。

……ただひとつ、分かることがある。

俺は今、地中に埋もれている。

音も光も振動もない世界。

だが、魔素の流れだけは、手に取るように分かる。

ゆるやかに、しかし確実に、地中の魔素が俺の“核”へと流れ込んでいく。

――そう、“核”。

今の俺には、床も壁も天井もない。

部屋も通路も罠も、モンスターすら存在しない。

なにせ、俺は「種」だ。

撒かれただけの存在。

大地に埋もれ、エネルギーを蓄えるだけの段階。

目を閉じたまま、呼吸だけしているような感覚。

でも――成長の兆しはある。

土の硬さ、地下水の流れ、遠くでうごめく生命の微かな気配。

俺という存在は、確実に“地中に根付き”始めていた。

種としての本能なのか、体の奥から「根を下へ、さらに下へ」と訴えかける声がする。

不思議と、それが心地よい。

まるで、低温の温泉に浸かって、のぼせることもなく漂っているような感覚。

まだ発芽はしていない。

けれど――根を伸ばすことが楽しくて仕方がない。

伸ばせば伸ばすほど、取り込まれる魔素の量が増えるのが分かる。

だから俺はただ、ひたすらに根を伸ばす。

地の底深く、どこまでも――。









始まりは、暗闇。

目的も意思もなく、ただ“流れ”の中に置かれた存在がひとつ。


それは世界の意図でも、神の使命でもなく――

ほんの偶然の誤作動のようなものだ。

___________________________

ここまでダンジョンの事書いて気づきました、、、


私が小説を書くという事もほぼ同じです。

何気なくきちんと政治をするダンジョンマスターいたら面白くない??

そんな事思っていたら思考が膨らむ膨らむ

そんなこんなで今日に至ります。

単なる誤作動で始まった小説ですので皆さま温かい目で見守って下さい


※感想・ブクマ励みになります!

読んでくれる一人ひとりが、このダンジョンの“魔素”です。

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