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ウーマン「野球女子」

作者: ヨッシー@
掲載日:2023/01/24

ウーマン「野球女子」


小、中、高校と、

野球部だった…


兄二人が野球をやっていたので、必然的にやってしまった。

ニックネームは、「女イチロー!」

走、攻、手、運動神経は抜群だ。全国大会出場、3位。

結構、いい所までいった。


が、


今は、銀行員。

毎日、接客とお金の勘定だ。

パソコンをたたき、書類を書く。

指にマメが出来るのではなく、タコが出来た。

運動神経は、まったく役に立たない。無意味。

逆に邪魔、

じっとしているのは結構つらい。

違う職業に就けば良かったんじゃないかって?

就職活動、すべて敗退。コールド負け。

一つ、延長戦の末、残ったのがこの信用金庫だ。断れるわけが無いだろう。

今日も、一回戦から窓口に座る。

笑顔、

スマイル、スマイル、

お尻が痛い。

早く、ゲームセットになれー!

そんな日々…


夕方、

自転車で帰る。

河川敷のグランド。子供たちが野球をしている。

「楽しそうだなぁ」

あっ、女の子がいる。昔の私みたいだ。

日焼けしている顔が真っ黒だ。ますます、私に似ている。

カーン、

コーチがノックしている。

下手だな、

ボールが外野まで届かないぞ、

多分、子供の親が、即席でコーチをしているのだろう。

弱そうなチームだ。

家へ帰る…


次の日、

嫌な客が来た。

いつも、難癖をつけて絡むお客A。

今日も悪態をつく。

お前は、監督か?オーナーか?何か勘違いをしていないか?

1000本ノックを喰らわしてやるぞ、

コイツと戦ったら絶対勝つだろう!

でも、笑顔。

スマイル、スマイル、


帰り道、

自転車でグランドの前を通る。

カーン、

ボテ、ボテ、ボテ、

私の前に、ボールが転がってきた。

「すいませーん、ボールお願いしまーす」

野球少年が叫んだ。

よし、

ビューン、

バシッ、

「ナイスピッチング」驚く野球少年。

「ありがとうございましたー」帽子を下げる。

いい挨拶だ、感心、感心。


週末、

河川敷に自転車を止めて、川を眺める。

夕日がきれいだ。

「会社、辞めようかなぁ…」

あの夕日の中に走って行きたいな、

青春ドラマかって?

夕日が沈む…

今日も一日が終わる。


ある日、

難癖お客Aが、悪態のかぎりを尽くしていた。

他の女子行員は、皆、逃げてしまった。上司も助けてくれない。

9回裏ツーアウト満塁のピンチ。

その時、

「泥棒ー」

ATMの前で、引ったくり強盗が起きた。

よし、

シュン、

私は、カウンターを飛び越えた。

素早く、カラーボールを掴む。

振りかぶって、

投げたー


ビューン、


バシッ、泥棒の足に命中!

ゴロゴロ、ゴロ、

足がもつれ、転ぶ泥棒。

タッチアウト!

パチパチパチ、パチ

皆んなの拍手。

難癖お客Aが、冷や汗をかいていた…


そんなこんなで、

カーン、「レフトー!」

私は今、週2で少年野球のコーチをしている。

また、日焼けしてしまった。


しかし、毎日が充実している…


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