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クララとパンダとアンジェリカ  作者: 間取良可
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 カフェ「ドン・カルチェ」を後にしたクララとアンジェリカはアンジェリカの提案で雑貨屋に行くことになった。そんなに離れていない通りに雑貨屋が多いとのことだ。

 ちなみにクララは追加注文はしなかった。大切に大切にアイスを食べていたら胸がいっぱいになったから、らしい。

 二人は次は何が食べたいか、とか次はいつ来ようか、など話をしながら歩いた。

 大通りには出店が結構あるが、その隣の通りには少し静かだ。そんな静かな通りにいくつか雑貨を扱う店があった。

 アンジェリカの先導で店に入ると、キラキラした空間が広がっていた。ドン・カルチェもビーズ飾りがキラキラしていた。しかしそれは触れてはいけないキラキラだ。こちらのキラキラは商品。つまり触れても良いキラキラなのだ。

 髪飾り、ネックレス、リング、イヤリングにピアス、身につける物から部屋に置きたくなる小物入れ、可愛いハンガー、手紙を入れておくのによさそうなファイルですら可愛くキラキラしている。

 目線が定まらないでいるとアンジェリカから「足元!」、と声がかかった。足元を見ればブーツキーパーがあった。これも可愛い色をしている。これにクララの靴が当たりそうだったのだ。

 いけない、上ばかり見ていたが、下も見なければ。

「凄いです凄いです。凄いです」

「うん、わかったわ、わからないけど」

 アンジェリカが小さな籠を持ってきてクララに渡す。買いたいものはこれに入れればいいのだ。

「なんでもかんでも入れちゃダメよ」

 なんだかクララの事が心配になってきたアンジェリカのアドバイスである。

「はい!」

 クララは元気に返事をしてステッカーの置き場に行き、「これを部屋に貼ったら可愛いな!」、と考えたが、横からアンジェリカに「……寮でしょ?貼っていいの?」、と言われハッとしてからステッカーは諦めた。

「えーと、今日は欲しいものを三つ以内で買ったら?」

「名案ですね!」

 クララはアンジェリカの案が名案だと思った。小さな店にひしめき合うキラキラした可愛い雑貨だ、欲しいものはいくらでもあるが数を決めてかかれば本日の予算でも買えるだろうし、厳選できるというものだ。


 十五分後、クララはなにも選べずに店を後にした。

「他にも雑貨屋さんはあるんだから、周ってから決めましょう」

 というアンジェリカの言葉に最初の一つが選べなかったのだ。

 そして二軒目、三軒目と周り、やはり選べずに四軒目となった。

 四軒目は今まで巡った店と少し違う雰囲気がする。扱っているのは硝子細工がメインなようだ。ランプシェードが並ぶ店内にクララは少しビクつく。だって硝子は落としたら割れてしまう。落ち着いて見なければ。

 ゆっくりと狭い店内を歩くと、壁に沢山のステンドグラス風ペンダントトップが飾られていた。不思議な雰囲気のする店内、クララは初めて見るステンドグラスに見入っていた。

「これ、ちょっと重そうだけど可愛いわね」

「チョーカーとか持ってないと買えませんね」

「あ、こっちに革紐売ってる。十五パルですって」

 革紐が十五パル。ペンダントトップはどれも八〇パルくらい。高くて二〇〇パル。

 今日の朝決めてきたお小遣いからは飛び出さない。けれど1軒目で欲しいと思った髪留めは六〇パルだった。そちらも欲しい。

 革紐、ペンダントトップ、髪留めで三つになる。これらを買おうかな、と思ったクララはペンダントトップの吟味に入った。

「私これ買おうかしら」

 アンジェリカが手に取ったペンダントトップの隣にあるペンダントトップが気になった。クララはそれを取るも、値段が二〇〇パルと書かれていたので元に戻す。

 うーん、と再び悩み、手に取ったペンダントトップは八〇パル。これにしよう。

 革紐も色が選べる。茶色い革紐を選んで、これで二つ。アンジェリカは紫の革紐を手にしていた。

 会計を済ませて、一軒目の店に戻り髪留めを買ってクララは満足感に微笑んだ。

 ところでお腹空いたな。クララの腹はちょっと不満げだった。

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