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クララとパンダとアンジェリカ  作者: 間取良可
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 それから更に三時間。

 マディはまだ踊っていた。

 これには流石にキャンプ側が慌て始める。

「マディさん、テレパシーでは『あと一時間イケる!』って仰ってるんですけど……」

「婆さんのテレパシーなら俺も聞いた。いやでも、婆さんの平均的な踊り時間は四時間って聞いてたんだけどな?」

「だ、大丈夫なんでしょうか?」

 精霊士たちが騒つく中、雑用係は夕飯の支度をしていた。

 焼きそばを作り、焼きうどんを作り(焼きそばと焼きうどんの具材は同じである)、キノコのスープを作り、キノコのアヒージョを作り、パンを切って焼いて、焼き飯も作る。

 クララは雑用係の男たちの息のあった動きについていけなかったので、今回『嵐舞』初参加となるメルクとキノコをほぐしたり、裂いたり、パンを切ったりしていた。野菜は大体カットされたものを持ってきていたので細かい仕事も無かったのである。

 出来上がった夕飯を見て、クララは「肉が無い」と思ったが口には出さなかった。


 夕飯が出来たところでマディが「そろそろ上がるでよ」とテレパシーが飛んできた。アンジェリカに緊張が走る。

「誰でもいいからバスタブに熱めのお湯張っといてくれ」

 エルジャイブの指示にはメルクが手を上げて返事をしていた。

 アンジェリカは利き腕に短い杖を握り、滑って落とさないようにテーピングをして祭壇へ向かう。緊張が見れば分かるくらいのアンジェリカにソフィアが横に付いて「大丈夫ですよ」、と声かけしていた。

 クララも何となくアンジェリカについていった。本当になんとなく、「いってらっしゃい」を言ってあげたくなっただけなのだ。

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