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クララとパンダとアンジェリカ  作者: 間取良可
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 赤竜が平原に着いた時、クララは「すごい!」と声を上げていた。

 本当に広い!広い!草も木々もこれといって無く、広いだけの場所が広がってて、動物もあんまりいない!

 ゆっくりと固まった体をほぐしながらハーネスを外していき、竜の背で少しスクワット。少し柔軟。

 雑用係たちも長く座っていたので体の強張りをほぐす。そのまま、竜から降りてまずは場所の確認をする。

 『嵐舞』を行う際、祭壇とキャンプと楽団の三箇所に結界を張る。エルジャイブに助言をもらいながらキャンプの場所を決めてそこに積荷を運ぶのだ。

「それじゃあ、積荷シールの魔力切るっすよ。ターン、魔力切って」

 ラーズが赤竜ターンからシールに流れている魔力を止めて積荷同士が張り付くのを解消する。この間に雑用係とエルジャイブが腕力で荷物を運び、手伝いを申し出たソフィアとリンデが魔法で荷物を降ろしていく。

 全ての荷物を降ろしたところで座布団に座り続けていたマディが漸く竜の背から降りて、ラーズが竜の背の上を確認して荷下ろしは終わりだ。

「まだまだお手伝いしたいんすけど、ターンに運搬の仕事が入ってるんで谷の都に帰らせてもらいます」

「おう、ここまでありがとうな」

「いえいえ、この書類にサインお願いしゃっす」

 ラーズの出したバインダーに挟まれた書類にエルジャイブがサインをする。それが終わると、エルジャイブはキャンプ予定地まで下がる。

「それじゃあ、嵐が去ったら迎えに上がります!結界張りましたか!」

 キャンプ予定地はリンデが張った結界に守られている。半円形のそれを見上げてクララは「おー」、と声をあげていた。

「大丈夫だよ!飛んでくれ!」

 リンデの返事に赤竜ターンは四本の腕で腕立てをするように体を持ち上げ、数歩移動してから翼を広げ飛び立っていった。

 曇天に赤い竜が飛び立つ姿を見ていたクララには風も衝撃も来ない。リンデが張った結界は強固に一行を守っていた。

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