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クララとパンダとアンジェリカ  作者: 間取良可
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 今日の昼ご飯も美味しかった!、とクララが大食堂から元気に出てくると妖精パンダがクララを見つめていた。

「どうしたの?」

「パンダはいつものクララでも、進化したクララでも好きよ」

 それだけ言うとぴょん!、と跳ねてから何処かへ行ってしまった。なんだったんだ「進化した」ってなんなんだ、とクララは思いながらタオル回収・洗濯の詰め所へ戻る。午後はまた洗濯したタオルを畳む作業だ。


 単調な作業を終えた時間は一階・二階清掃の終了時間とそんなに変わらなかった。

 ライトミィと寮に帰りながらクララは最近思っていた事を言ってみる。

「運動不足を感じるんです……」

「羊相手に比べたらそうでしょうね……」

 半月前まで山の上で羊を追いかけたり森に入った羊を探したり、牧羊犬さながらの仕事をしていたクララには谷の都の仕事は生温かった。

「寮に戻ったらミチルに聞いてみなさい。ミチルも肉体派だから何かしらアドバイスをくれると思うわ」

 いつもおっとり優しい管理人のミチルが肉体派、というのは初めて聞いた。肉体派とは一体。


「まぁー、運動不足、そうねぇー、寮の周りを走るのもいいけど、もっと疲れたいなら探索者ギルドに行くのがオススメよ」

 探索者ギルド、クララは集落から一番近くにあった街の探索者ギルドを思い返す。

「便利屋さんですよね、探索者さんって」

「あらー、平和な町だとそうなっちゃうわねぇ」

 ミチルの説明だと、本気で探索者をやっていると人域ギリギリの場所まで行ったり、時には獣域に入って貪獣がいるかいないかの調査、貪獣ではない普通の獣や害獣の討伐、人域外にある遺跡の調査などをしているらしい。

「危ない仕事だ!」

「そうよぉ、危ないのよ。でも一発当てれば大きいし、軍に定期的に雇われれば安定する仕事ねぇ」

「でもなんで運動不足程度で探索者ギルドに?」

「ジムがあるのよ、ギルドに。探索者ギルドに加入すれば使いたい放題だから鍛えられるわよー」

 うーん、とクララは悩む。ジムに通う程の事だろうか、確かギルドに入るには入会金が要る筈だ。

「私も探索者だったから『おともだち紹介割引』で安く入れるわよ」

「ミチルさん探索者だったんですか!?」

 おっとり優しく飯が美味いミチルはどんな探索者だったのだろうか、町の迷い猫を探すくらいのライト層だろうか。

「昔は全身甲冑着込んで前衛としてよく討伐任務にあたってたわー」

 ヘビー層だった。これはかなりの肉体派である。

「入会金っていくらなんでしょう……まだ給料日前ですから、タイミングをみたいというのもありまして……」

「うーん、今は確か、年会費五〇〇パル、『おともだち割引』で三〇〇パル、入会無しでジムだけ使うのは一回五〇パルだった筈よぉ」

 年会費を払ってジムを使う方が圧倒的に得なような気がする。しかしクララは思いとどまった。

「一回、ジムだけ使ってみてから考えます」

「そぉ?じゃあ探索者ギルドまでの地図を描いてあげるわ、ギルドは遅くまでやってるけど、大食堂の営業時間や寮の門限は注意してね」

「はい!」

 描いてもらった地図にはギルドは精霊殿の正面通りにあるようだった。

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