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タオル回収・洗濯の詰め所に戻った時、ライトミィは勢いよくクララを見た。
「戻ってきた!大丈夫だった?迷ったりしなかった?遅かったから心配したよ」
「すいません、迷いました……」
「でも戻ってこれて良かったわ」
「はい、途中で精霊士の方に助けてもらって、火の交信室にもタオル置いてきました」
よかったよかった、と言うライトミィには心配をかけてしまったようだ。
「クララ、まだ道がわからなかったら、ちゃんと言ってくださいね」
リーダーのエルシアにも注意されてしまう。エルシアとしては心配の言葉だったが、クララはそう受け取ってしまった。
「じゃあ、切り替えて行こう。次は洗って乾燥したタオルを畳むわよ」
「はい!」
切り替えて行こう、とてもいい言葉だとクララは思った。そうだ、切り替えてしまえば失敗は反省にできる筈だ。クララは今日はもう失敗しないぞ、と決意してタオルの山を見た。
「タオル多い!」
山、山だった。タオルの。二割がフェイスタオル、残りが大判のバスタオルだ。
「水の交信室がね、全身水に浸かる人が多いからどうしてもバスタオルを使うのよね」
火の交信室が「アレ」だったのだ。水の交信室はどうなっているのだろうか……クララは精霊殿の大きさと不思議さに圧倒される。
「大丈夫ですよ、終わらない仕事ではありませんから、さあ畳みましょう」
エルシアの言葉にクララもライトミィも黙々とタオルを畳み始める。
「あれ?他の方は?」
「あとの二人はほつれてるタオルを縫ってもらってるわ、たまに出てくるからクララも見つけたら畳まないで端によせてね」
「はい!」
タオルを畳んで少し山が片付いたところで詰め所を妖精パンダが覗きに来た。
「ふかふかのタオルなのよ!」
それにライトミィが反応する。
「タオルに突っ込んだり遊んだりしたら耳をつねるわよ!」
「ひぇー!なのよ!」
すぐにパンダは逃げていった。でもまた庭に出てかくれんぼをしたり踊ったりするのだろう。
「クララも気をつけてね、パンダたちはタオルで遊びたがるから」
大体は「ダメよ」で帰るからね、とエルシアに付け足されたのでそれなら出来そうだ、と頷いておいた。
全てのタオルを畳んで、繕っていたタオルも合わせて交換に持っていく洗濯籠に詰めていく。
水の交信室へ持っていく洗濯籠は大きい。大判のタオルを持っていくので当たり前のことだが。
「これを今からまた交換に行って、戻ってきて洗濯、乾燥、畳み作業よ」
「忙しない感じがします」
「そうねー、精霊士は火も水も絶え間なく誰か使ってるしね、でもそれ以外の仕事もあるわよ」
なんだろう?とクララがライトミィの次の言葉を待っていると、こう告げられた。
「水の交信室横の更衣室の掃除よ」




