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31歳 ようやく王位戦の7番勝負です

対局相手である杉田六段の顔を見ると変な顔をしていました


ふふっ、ようやく念願が叶いましたね




いえね杉田六段には研修会の頃から嫌われていたんですよ


挨拶しても返事がないだとか


その態度を見て弟子たちも以下同文


いえ通りすがりに嫌味を言ってくる始末


将棋に負けたからと大人げないですよね





・・・しっかり録音していますので後で楽しみですね




とまあそんな訳で復讐をすることにしました


女流棋士枠でタイトル戦に参加、いえ殴り込みに行きました




旦那曰く


王位戦ぎんがちゅうしん殴り込み艦隊


・・・友人の亀山君オタクの影響が強すぎて何言っているのかわかりません





もちろん順調に勝ち上がりましたよ


だって皆さん、勉強の仕方が間違っているんですもの




昭和の時代は将棋の腕で勝敗が決まっていました


だから○○時代というのが長かったんです




でも令和になると違います


将棋の腕が強いだけでは勝てません


対局の前にどれだけ検討したかといった事前の勉強の量で決まります


序盤は研究してきた手順に従い指すだけ


中盤以降も研究した手を臨機応変に使って捌きます


最後は詰将棋なので腕といえば腕ですね


でも20手くらいの詰将棋なら棋士どころか奨励会員でも出来ます






何が言いたいかと言うと事前の勉強が大事ということです


正確にはAI(ディープラーニングを使った、です





棋士は自分でコンピューターを用意して機械学習のソフトを動かします


なおソフトというのは市販の奴です


同じものを使って勉強してどうする、とは夫の言です




いや自分で作れるものなら作ってみろ、ですね


こちらも旦那の談です




まとめるとド素人が知ったかぶりでやってどうする、ですね




機械学習は入力するデータが大事だそうです


それなのに中学生やろくに高校に行かなかった人間がちょっと勉強して得意になっている


ちょっと出た結果がたまたま当たっただけ ~ヤマをはったらテストで高得点がとれた~ を勘違いしていてどうする?


だそうです





・・・言っておきますが私は素人なので旦那の言っていたことをそのまま言っているだけですからね?




それに比べて私は


ソフトを自作するのも旦那


データを選ぶのも旦那


結果をまとめるのも旦那


その結果を見て使うのが私


と分業しています





そりゃ普通の棋士が一人で全部やっていれば私の方が勝ちますよね


なにせ戦力比が2倍ですもの





という訳で1回戦は杉田王位に勝ちました


完勝です




あの時の悔しそうな顔は見ものでしたね




2回戦ですか?


私のミスで負けました


正確には終盤で勝っている私がありえないミスをして負けた、ですね






もちろんネタ振りですよ?


勝ちを譲られたと分かった時を想像するだけで楽しくなりますからね


2局目では「ありません」と言う時に悔しそうな顔をして差し上げました


全然悔しくなかったですけどね


私の顔を見てニヤけてましたね




3局目は私が勝ちました


もちろん圧勝です



そして今回の4局目


もちろん2局目と同じように終盤で棋士としてあり得ないマズイ手を指しました






そしてようやく杉田王位も気が付きました


わざとだ




最初は訝しげ?


そして目を見開いたかと思うと私を睨みつけてきました




どうやら分かったようです




今まで勝ちを譲られていた


すべては私の手のひらの上だった、と





「ふっ、計画通りだ」


でしたっけ?


旦那がこんな時に言えといっていたセリフ




感想戦の時にでも言ってみようと思います


旦那は将棋だけでなく、復讐の参謀でもありますからね

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