16歳 ヒーローの裏側
目の前を三矢さんが歩いている
スカートからスラリとした白い足が見える
歩くたびにスカートが揺れる
もちろん形のいいお尻が歩くたびに揺れている
目の正月とはこのことか
そう思ったね
やあ蜂屋だよ
現在、授業が終わって帰宅中だよ
少し前に三矢さんが歩いているのは偶然だ
けっしてストーカーなどではない
ただ歩く方向が一緒なだけだ
・・・地下鉄で通学していたら同じ道になるんだよ
三矢さんはメガネ美人だ
細い金属製の枠のメガネ
肩までのおかっぱ、いや今風だとボブカットって言うんだっけ?
見ているだけで幸せな気持ちになれる
言っておくが気にいっているのは外見だけではない
将棋をしている時の真剣な態度もよい
外見だけでなく中身もいいと言う訳だな
もっともそう見えるのはボクだけらしい
将棋部の亀山君とか久野君とか大橋君とかに言うと
「え?」
って言われた
こいつ何言ってやがる、って顔だったね
でも逆にボクは言いたい
おまえら目が悪いんじゃないか?、と
まあライバルは少ない方がいいからな
黙っておくことにした
・・・亀山君は幼馴染の彼女がいるしな
地下鉄のホームに着くと知らない女子高生が話しかけていた
制服が違うから他の学校だろう
それも頭が悪いやつ
「あ~、香じゃん、ひさしぶり~」
なんてのは自分の頭が悪いですよ~と自ら告白しているようなものだ
当然三矢さんは無視していた
いやおもむろにブザーを鳴らしていた
・・・あの真面目な三矢さんは何処に行ったんだろう
まあいいチャンスだ
ここは助けて好感度をアップしておこう
それにボクはイジメは嫌いだ
虐めっ子は死ねばいいのにと思っている
・・・イジメられたことがある人間は絶対にそう思うんだよ
半分八つ当たり気味に恨みを込めて追いこんでやった
おバカな高校の先生が呼ばれたのは計算外だ
でも結果的にはOKだよな
我ながらイイ仕事したと思っている
-------------------------------------------------
颯爽と助けたヒーローの真実でした
主人公は御愁傷さまですね




