17歳 蜂屋の苦労
「ああああ、駄目だがね~」
そう言って蜂屋は頭を抱えた
困難に直面すると名古屋弁が出るようになった
将棋部の友人の三矢さんのせいだと声を大にして言いたい
数日の間に1回は頭を抱えて名古屋弁で絶叫するせいだと言いたい
・・・印象が強すぎて洗脳されたんだがね~
ボクは将棋部でソフトを作っているんだよ
将棋のAIってやつだ
棋譜を入力すると点数が出てくるってやつ
え?
市販のやつがあるだろう?
まあその通りだ
市販じゃなくって無料のフリーソフトってやつだけど
でもアレは使い勝手が悪いんだよ
だから棋士は使わない
将棋のマンガや小説で見かけるのは演出のため美化1000%されていると思って間違いがない
それに将棋部で他人が作ったソフトを使っていたら部活にならないと顧問の先生に言われた
部の存続のために、大会に出場するなり、ソフトを作るなり、普及に貢献するなり目に見える成果を出せと言われた
だからソフトを自作することにした
もちろんPythonだ
パソコンは学校の備品を使わせて貰っている
情報の授業で使う機器だ
放課後は誰も使わないから使っていいと言われた
最初はChainerでソフトを作っていたんだ
学校のパソコンは32ビットだったから機械学習はそれしか組めなかったからだ
ところが1カ月かけていざソフトを本格的に動かそうとしたらパソコンがフリーズしたんだ
正確にはCPUの99.89%を使っているから処理が重すぎてソフトが自動的に終了するまでキーボードもマウスも使えないというやつ
・・・なおなぜ100%でないかというと同じ部の亀山くんのアドバイスだ
ボクのセリフをなぜだか添削するのが趣味らしい
まあ日頃からお世話になっているからそれくらいのサービスはするけどさ
話を戻そう
パソコンがフリーズしたのを見て唖然としたね
マンガや小説と違う、と
ここはソフトができた
何か知らないけど偶然凄い性能が出た
研修会員の三矢さんが『オレ強え~』のチートで全国的に有名になる
そんなことを漠然と思っていた
ところが実際はこの始末
トホホだがね~




