お茶会
「どうぞ」
連れてこられた一角にテーブルがセッティングしてあった。
ちょうど咲いていたのが百合の花、とても気高く美しい
「素敵な場所ですねぇ」
「喜んで貰えて嬉しいよ」
そう言い立ち上がるルイス
どこへ行くのかと思ったらカチャカチャとお茶の準備を始めた
「ルイスさんがお茶を淹れるの?」
メイドや護衛が遠くに控えている
「うん、僕がやりたいだけだから気にしないで」
紅茶と共に一口サイズの可愛らしいお菓子が並べられた
「もしかして、ルイスさんが作ったの?」
テーブルに並べられた、焼き菓子やプチケーキをキラキラした目で眺める
「うん、リージアに食べてもらいたくて」
たくさん食べられるようにサイズは全て小さめに作られていた、心遣いがとても嬉しい
「ありがとう…こんなに…こんなに嬉しいとは思わなかった」
いつもは用意する側だったので、用意される側の気持ちを忘れていた
嬉しくて涙が込み上げてきた
「まさか泣かれるとは…」
焦るルイスが視線を感じた先はメイドと護衛がとてつもなく鋭い目で睨んでいた
ハンカチを取り出しリージアに渡す
「お茶でも飲んで落ち着こう」
頷くリージア
「おいしい」
ほっとするルイス
「良かった、落ち着いた?」
「うん、凄く嬉しくて感動してしまったの、用意される側がこんなに嬉しいなんて、忘れてたから」
照れたように笑うリージア
「僕はリージアが喜んでくれるように考えるのは楽しかったよ」
頭にポンっと手を乗せられた
「そっか…私は嫌がらせみたいに用意をしていたから…そうだよね、私もルイスさんがうちにきてくれるなら喜んでもらえるようにしたいもの」
私は今までやつのお茶会を婚約解消の為令嬢に喜んでもらえるよう、やつへの嫌がらせのためにしていたのかもしれない
性格悪いなぁ…
「今度は一緒に作ろう」
「うんっ」
楽しみが増えた。ルイスといるとやっぱり楽しい、あっ!でも
「いいの?キッチンを使って?」
キッチンは料理長の城だ、流石に気が引けた
「僕用のキッチンがあるから大丈夫」
さらりと告げるルイス
「領地の邸にもある、だから気にせずリージアも使って、誰も文句言わないから」
「うん、ありがとう」
ルイスの用意してくれたお菓子やマルロー家の話を聞いているとあっという間に時間が経った
「次は…領地に来て欲しいんだけど良い?」
言いにくそうに言われるももちろん答えは
「はい、緊張しますね、あれ?そういえばアベルさんは?」
今日はアベルを見ていない、出かけているのかな?いるのなら会いたいのだけど…
「一足先に領地へと帰ったんだ。多分僕たちのことを両親に報告したり、残っている仕事を片付けていると思う」
苦笑いした
「そっか、話が盛られているから、きっと大恋愛の話になって伝わっているのかもしれませんね!」
冗談めかしく笑いながらリージアが言うと
「その線は間違いではないと思う…」
口を押さえ下を向くルイスの顔は赤く染まっていた
「ふふっ、私がマルロー家の救世主ならルイスさんは私の救世主ですものね、ありがとうございます」
冗談めかしく笑いながら言うと
「その線も否めない…」
「うん、なんでも良いです、ルイスさんが幸せにしてくれるなら!」
にこっと無邪気に笑うリージアだった




