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家族会議という修羅場

「お姉様とフェリクス様が?可哀想お姉様」

にやりと笑うルシア


「笑い事ではありません。それと王子殿下のお名前をそのように呼んではなりません」

母が注意しその後父が

「我が家の大事な娘を蔑ろにした、当然だ」

父が怒りを抑えながらも言う


「リージアが婚約解消を望んでいるんだからそれを叶えてやらなきゃな、よく我慢したよ」

兄がリージアの頭を撫でた


むすぅとするルシア


「お姉様、それではフェリクス様をルシアに譲ってください!」

席を立ち仁王立ちで腰に手を当てるルシア



「なぜそんな話になる?ルシアではフェリクス殿下の婚約者にはなれない」

父が冷たくルシアに言う


「どうしてですか?お父様が口利きしてくだされば良いでしょう?」

何を簡単な事をと訳がわからぬ顔のルシア


「ルシアはうちで預かっているだけにすぎん。私はルシアの父代わりではあるが、ルシアはソラン子爵の跡取りだ、ルシアが十八歳になるか婚約者が出来たら子爵家の預かっている領地をルシアに返す事になる。ルシアは子爵位だ。王族と婚姻する時は伯爵以上でなければならない、分かったか?」


「そんな…」


顔面蒼白とはこの事を言うのだろうルシアの顔色が変わった


「…お姉様にあげる」


「「「はっ?」」」


「子爵位なんていらない!ルシアはお父様とお母様の子だもの。ロブレス伯爵の娘は私だけよ!そうだ、お姉様のその髪の毛と瞳をちょうだい、お母様とお兄様とお揃いの…」

不気味な笑みを浮かべてリージアの髪の毛を引っ張った


「やめろ!ルシア」

カインがルシアを羽交い締めにする


「お姉様ばかりずるい!ずるい!!」


突然、もの凄い力で髪の毛を引っ張られて、痛みと驚きで何も言えずにいると母が肩を抱いてくれた

目を見開きルシアを見る



「ルシアの事は娘と思って育ててきた、まさか義姉の婚約者を奪おうとするなんて…そんな子に育ててしまった私が悪い、ルシアの件もあるし、王家に対する婚約解消を願うからには賠償金としてうちの領地の鉱山を王家に渡す事にする」


最近領地の改革で掘った場所が実は鉱山だったのだ…


「お父様…ダメです!私の我儘のせいで…」

リージアが父に訴えるが首を左右に振られた


「どうせ狙われるんだ…お前のせいではない、それに…先に掘ったものは金庫にたんまりあるからな、何代かは何もせんでも暮らせるぞ、いつかは採れなくなるんだ、先に採ってやったよ」

内緒だぞ!と小さな声で笑った



「そうだよ、どうせ何かにつけて没収されるんだ!没収されるならこっちからくれてやれ!領地には温泉もある鉱山を掘りに来た人も疲れた体を癒しに温泉に入りに来るだろう、観光ビジネスだ!」


にやりと父と笑い合うカインはルシアの腕を絞めていた。

力は抜いているだろうが見ていられない


青い顔で痛みを堪えながらも涙を流すルシアの指にはピンクゴールドの絹のような長い髪の毛が何本も巻き付いている。

見るからに痛々しい姿



「少し早いがルシアは子爵家に返す。この期に私はソラン子爵家から手を引く。ルシアが小さかったから不当な扱いを受けないようにと引き取ったが、もう良い歳だ。うちのものを何人か寄越すからこれからの事をじっくり考えなさい」



父はそう言うがきっと何か考えての事だろう

ルシアに甘くする事は容易いが子爵家の存続がかかっているのだから、手を引くと言いながらも助けるつもりだろう、今まで預かりの身とは言え娘として育ててきたのだから


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