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【揺花草子。】(日刊版:2021年)  作者: 篠木雪平
2021年03月
71/364

【揺花草子。】[#3332] ガチャの話かな?

Bさん「遣唐使っているじゃないですか。」

Aさん「あぁ、うん、いますねえ。」

Cさん「なに言ってるの。もういないわよ。」

Aさん「いや知ってますけど!!

    今現在いますねって言う意味じゃないんですけど!!」

Bさん「遣唐使とはどう言うものですか?」

Aさん「どう言うって・・・

    ま、簡単に言えば当時日本よりも様々な面で先んじていた中国に

    人を派遣して文物を学ばせようと言う・・・」

Cさん「そう言う一面はあったけれども、中国からの見方では

    朝貢の遣いって言う位置付けね。

    中国の外交姿勢は近代まではずっと朝貢貿易で、

    古代中世期はなおの事だわ。」

Aさん「ふむ・・・。」

Bさん「この遣唐使の前身となった制度は分かるかな?」

Aさん「そりゃもちろん。遣隋使でしょ。」

Cさん「そうね。

    西暦600年から3回ぐらい隋に使節を派遣したわけだけれども、

    隋は618年に滅んで唐に取って代わられた。

    遣唐使と言う枠組みでの第1回目は630年の事になるわ。」

Aさん「ほほう。」

Bさん「その後、12回とも14回とも15回とも言われる使節派遣が

    200年余りに渡って断続的に行われた。

    この流れが終わりを告げたのはいつだっただろうか?」

Aさん「えっと・・・あれだよね、894年。

    『白紙に戻す遣唐使』。」

Cさん「その通りね。

    その頃は唐も国内事情がかなり悪化して来ていたし、

    日本側としても『もう十分じゃね?』と言う判断で

    派遣を取りやめる事にしたわ。

    ちなみにその判断をしたのはご存じ菅原道真よ。」

Aさん「へぇ・・・そうだったんですか。」

Bさん「阿部さんも今言った『白紙に戻す遣唐使』。

    894年と言う年号の覚え方としてポピュラーですよね。」

Aさん「そうだねえ。」

Bさん「けど、『白紙に戻す』って言う言い方は果たして適切なのか?」

Aさん「適切・・・とは?」

Cさん「当時用いられていた筆記用具はもっぱら墨よね。

    鉛筆と消しゴムがあるならいざ知らず、

    墨で一度紙に書いた文字を消す事はできないじゃない。」

Aさん「ん、んん・・・?」

Bさん「そう考えると、『白紙に戻す』と言う言い方は

    時代考証的側面から言うと適切とは言えないよ。」

Aさん「えぇー・・・そうかなぁ・・・?」

Cさん「そこで私たちはもっと良い言い方を提案したいわ。」

Aさん「もっと良い言い方?」


Bさん「『爆死しちゃったよ遣唐使』」

Aさん「爆死はしなかったのでは!!???」


 火薬の発明は6世紀から7世紀ごろと言われています。

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