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【揺花草子。】(日刊版:2021年)  作者: 篠木雪平
2021年03月
63/364

【揺花草子。】[#3324] 食いつく。

Bさん「今日はトータル3,324 回めの話数なのでササニシキの話をするよ。」

Aさん「ササニシキ・・・。」

Cさん「知ってるわよね?」

Aさん「もちろんです。お米の銘柄ですよね。」

Bさん「その通り。

    かつては東北一帯で広く栽培されていた品種で、

    北陸地方で多く栽培される『コシヒカリ』と1,2を争う

    代表的日本米の品種だったわけです。」

Aさん「うんうん。」

Cさん「けど今やササニシキは『ひとめぼれ』に取って代わられたわ。

    今では全国作付面積トップ20にも入らないほどだと言うわ。」

Aさん「あらー。」

Bさん「もともとササニシキは冷害や猛暑、いもち病などに弱い品種だった。

    気象変動によって大きく収穫量が変わるリスクがあったわけだ。

    それが顕在化したのが1993年、いわゆる『平成米騒動』ですよ。」

Aさん「あぁー・・・。」

Cさん「外食産業なんかでは輸入タイ米で凌いだりしていたようね。」

Aさん「タイ米。ありましたねえ。」

Bさん「そんなわけで、恒久的な食糧需要を支えるためには

    ササニシキはちょっとこの先厳しいぞ、と。

    冷害に強耐性を持つコシヒカリのような品種改良が必要だぞ、と。

    言う事で新品種の開発が進んだわけですよ。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「その最終的な成果が件のひとめぼれね。

    コシヒカリと『初星』と言う品種のかけ合わせで誕生したわ。

    コシヒカリの持つ耐冷性と食味の良い初星のいいとこ取りで

    デビューするや否や一気に作付面積を増やしたわ。」

Aさん「んん。確かに今となってはひとめぼれかコシヒカリか、

    みたいなところありますもんね。」

Bさん「ま、そんなわけでひとめぼれはコシヒカリ系なわけですけども、

    となるとササニシキ系はもはや消え失せたのかと言うと、

    実はそうでもない。」

Aさん「そうでもないんだ?」

Cさん「ササニシキにコシヒカリの耐冷性を持たせた『ささ結』なんて品種もあるの。」

Aさん「そうなんですか・・・それは聞いた事なかったですねえ。」

Bさん「他にも、もっと昔から、いもち病に強い品種改良を進めていた。

    この品種は商品名としては『ささろまん』と呼ばれるよ。

    こっちは多少は聞いた事あるんじゃないかな?」

Aさん「あぁー・・・なんかニュースとかで聞いた記憶があるかも・・・。」

Bさん「『ささろまん』は商品名だけれども、

    品種名としては『ササニシキBL』と言う名前になるよ。」

Aさん「へぇ・・・。」


Cさん「滾るわよね。」

Aさん「そう言うのではないのでは?」


 ササ×コシ的な?

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