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【揺花草子。】(日刊版:2021年)  作者: 篠木雪平
2021年11月
315/364

【揺花草子。】[#3577] 何世紀後?

Bさん「近い将来か遠い将来かは分からないけど、

    今世の中にある仕事の多くは AI に代替されるようになる

    なんて言いますね。」

Aさん「あぁ、うん。そう言う話があるね。」

Cさん「良く例に挙げられるのはバスやタクシーのドライバーね。

    完全自動運転が実用化されればこれらは

    コンピュータが人よりうまく出来る分野だと言われているわ。」

Aさん「はぁ。」

Bさん「会計士みたいな定型計算を業務とするものや、

    工場などの定型労働も機械化により人の仕事ではなくなると

    目されているよ。

    そうして、大袈裟な表現かも知れないけれども、

    人々は労働から解放される事になる。」

Aさん「ふむふむ。」

Cさん「そう言う意味では既に労働から解放されている阿部さんは

    ある意味時代の最先端ね。」

Aさん「何度も言ってますけどぼくは別に

    働いていないわけではありませんからね?」

Bさん「とは言え、世の中のすべての仕事が機械で代替可能なわけではない。

    高度な機械化が進んだとしてもいわゆるクリエイティブワークや

    高度なコミュニケーションが要求されるような仕事は

    依然として人間の持ち分として残り続けるとされている。」

Aさん「まあ。」

Cさん「最近では AI が音楽を生み出したとかで話題になったりしてるけど、

    そのうち面白いマンガやアニメも AI によって

    作れるようになるかも知れないわ。」

Aさん「うーん・・・それはどうなんですかねえ。

    そうやって生まれるものは過去の膨大な作品から

    『売れる要素』を抽出して組み上げただけの

    独創性の薄いものなんじゃないですかねえ。」

Bさん「おっ阿部さん語るねえ。

    たしかに今の技術では人間の独創性や発想力を超えるものを

    生み出すことは難しいかも知れないけれども、

    いつしかシンギュラリティの向こう側に到達しないとも限らんよ。」

Aさん「んー・・・まあ、それはそうかもだけど。」

Cさん「でもまあそう言う話はちょっと SF 染みた世界観でもあるかもね。

    少なくとも当面はAI が手塚治虫を生むとは到底思えないもの。」

Aさん「それは、そうでしょう。」

Bさん「でもそう言う時代が来たら人々はいよいよ

    あらゆる労働から解放され、飢餓や貧困も過去の概念に成り果て、

    AI が生み出す娯楽や芸術に満たされ

    不自由なく平和に暮らす事になるのでしょう。」

Aさん「うーん・・・。」


Bさん「果たしてそれは本当に生きていると言えるのかな。」

Aさん「唐突な問題提起!!!!!」


 人の手で生み出していきたいものもある。

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