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ポケットティッシュがターゲット 第三章 第十二話

第12話です、やっとポケットティッシュが絡んできます、ポケットティッシュを選んだ理由は何となくです。

〜廃病院・三吉病院〜


「く、くそ…ギブアップだ、久詩…」


そう言い手をあげる木口 佐久間に銃口を突きつける、ここはブラックチルドレン・糸の目の基地、と言うより溜まり場。


東京にあるオルタナティブ社、から新幹線で移動し、ここに来たが…いきなり攻撃させるとは、俺がなにをしたと言うんだ。


まぁ、こんな感じで返り討ちにした、これは正当防衛だ捕まりはしない。


「ボス!?テメェなに考えてんだ」


「なにを考えてる?先に攻撃して来たのはこいつの方だ、それとも…次はお前か」

 

俺が銃口を突きつけると、険しい表情をさせながら後ろに下がった、やはり口ほどにもない、末堂はこんな奴にコレを渡してなにをさせる気なんだ。


まぁ、そんな事考える必要がないな、それが依頼だ深く考えるな。


「別に今日はお前らを潰しに来たわけじゃない、とある男から配達を頼まれてな」


「…ギャングの次は配達員かよ」


「正確には研究者の助手だ、ほらよ頼まれてた物だ」


俺は末堂から渡された2つのアタッシュケースを、雑に放り投げる、中身は…注射器と薬品らしいが、頑丈なケースだし大丈夫か


なんなら佐久間と戦って居る時に、すごい揺れたし、なんならコレを盾にしたからな、雑に投げただけで壊れるなら、もう既に壊れてる。


「中には小さな鏡100枚と新型の薬が入ってるそうだ」


「新型の薬?」


「無能力者に能力を与える薬だ、依頼者はお前らで実験体として使いたいらしい」


「実験体だと!!舐めんじゃねえよ!!」

「そうだそうだ、俺たちはモルモットじゃねぇんだよ!!」


雑魚がうるさい、耳を塞ぎたくなる、とっとと説明を終わらせて、帰ろう。


「捨てるのも捨てないのもお前ら次第だ、だが…能力が手にはいる魔法の薬だ、能力者じゃないと言う理由で捨てたれたお前らには

喉から手が出るほど欲しい代物のはずだが?」


「「グヌヌ」」


「捨てたきゃ捨てろ、ついでに言っておくが、薬は2種類だ、1つ目は能力をつける薬、2つ目はその能力を消す薬だ

使ったら打て、とだけ言われてる、取り扱い説明書だけは読め、やるべき事はやった、無駄な争いが起こらないうちに帰らせてもらう」


俺はそう言い残すと、その場を去った。


随分前に言っていた物が、もう完成して居るなんてな、仕事が早い事だ、おそらくあの薬は遺伝子を注入して能力を発現させる、そんな原理なんだろう。


そして2つ目の薬で、1つ目の代償を打ち消す、実用化するには難しそうだが、それをこいつらで実験か…あいつも悪どい事をする。




------------------------



〜牧場・ソフトクリーム屋前〜


1時間牧場内を探索したが、大きな手がかりが無かった、警察は黙秘を続けてなにも話してくれないし。


まず牧場自体が閉まってるから、聞き込みできないし、熱いし、これ以上どうすれば良いんだ。


前の翼さんの依頼の時は証拠がありすぎて、困っていたけど、今回は証拠が少なすぎる、と言うか無い!!


わかって居ることは殺人事件が起きたと言う事、ただそれだけ…


「お疲れ…ですね美穂さん」


「いやいや、まだ全然行ける、流石にこのままじゃ帰れないしね、証拠の1つや2つ見つけてこないと

行った意味がないからね」


「そうですね、そんな頑張る美穂さんにハイ」


真琴さんはそう言いながら、ソフトクリームを手渡した、その手は少し震えており、森山さんの時の緊張がまだ治まっていない様だ。


と言うより…


「…いいのソフトクリームなんて」


「はい、私も少しお腹が空きましたし…なんか、美穂さんをほかって食べるのも、変かなって…それとも…アレルギーでした?」


「いや、アレルギーはないよ、全然食べれる」


俺はそう言いながら、ソフトクリームを受け取り、口に入れる、牧場で作っているかるか、とても美味しい、とても滑らかで冷たい。


こんな熱い夏には丁度いい。


「私…親孝行はしようかな、って思ってて、その為に色々進めてたんです」


「ヘェ〜」


「だけど、今回の事件で出来なくて、だからこそ…この事件は解決させたいんです、始めての親孝行をする為には」


「…そっか、だったら張り切らな…」


【デンデン♪真夜中のスコール ♪】


せめてセリフ全部言わせて欲しかった、こんなタイミングで電話かよ…一体どこのドイツで……


「って、森川さんからだ」


何かわかった事があったのかな、こっちはなんの成果も得られなかったから、気持ち的に出にくいけど…いつまでも出ないわけにも行かないしな。


出よう。


ピッ


【森川だ】


「それは分かりますよ」


【その声のトーンからして、何も手に入らなかったんだな】


「それは…そうですね……はい、すみません」


【謝る事でも無い、俺の方で少し調べてみたが、そこそこ面白い事がわかったぞ】


「面白い事…ですか」


【ああ、実はここ最近…似たような事件が続出して居るらしい、それについての情報は送っておくから、詳しく知りたかったら、それを見ろ】


「ご丁寧にあざます」


【ま、その文の話をまとめるとだな、体のどこかに小さな焼き後がある死体が大量に見つかって居る】


「その傷以外の外傷はないんですね」


【察しが良くて助かる、で問題なのが…その死体に共通点があった】


「共通点?男とか職場とかですか」


【いや違う、その共通点がポケットテッシュだ】


「ポケットテッシュ?」


【どうやら数週間前に金山駅付近で配われた、新作のミラースプレーの宣伝用のテッシュを所持していたんだ】


ミラースプレー?確か吹きかけるだけで、なんでも鏡にできる奴だよな、よくDIYで使われて居るのをよく見る、原理は知らないけど。


それの宣伝用のテッシュか…


【同じテッシュを持った人間が同じ方法で死んでいるから、警察は人殺しを楽しむ連続快楽犯と断定し、丁度して居るらしい】


「連絡してきたって事は、今回の事件もその事件の延長線だと」


【おそらくそうだろうな、この事件の影響でミラストラの株は下がりまくってるそうだ、俺の目線だとミラストラ社に恨みがある人物だと踏んでいるが

警察も同じ事を考えているだろう】


「ミラストラ社って、確かお父さんの元クラスメイトの方が社長だったはずです…」


【ま、疑われたのはそれが理由だな、その2人の仲で何かがあり、復習としてこの行動をして居る

動機としては成立して居る】


「そんな事はありません!!お父さんは殺人なんて…」


【するわけがないだろな、なぜなら今回の事件がそうだと教えて居るからだ】


「え?」


「真琴さん、よくよく考えてみて、犯人がわざわざ自分の敷地で人を殺す、なんて言う怪しい行動を取れると思う

それに、テッシュを持って居る人を探すなんて、時間がかかりすぎる、真琴さんのお父さんにそんな暇があったのかな」


「あ、ありません、なんならシフトもあります」


【それを見せれば、無実な証明できる可能性がある、ここで可能性と言ったのは、警察が犯人に仕立て上げようとして居る可能性があるからだ】


「なんでそんな事を」


【警察にも色々事情があるんだろう、だがそんな事情のためだけに人の人生を変えるのは気に食わない】


「それに関しては私も賛成です」


【だから俺も全力で行く、美穂は送った資料を確認して、周辺を調査してくれ】


ブチ


そんな言葉を最後に電話が切れた、連続殺人犯か…だとしても反抗が分からないな、それになんでポケットティッシュを狙った。


いきなり謎が増えたな、だけどそれなりに犯人像が絞れた、犯人は時間に縛られない人物、そして…能力者だと言う事。


「…それぐらいか」


とりあえず資料を見て判断しよう、話はそこからだ。

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