鋼の翼は鋼の牙に 第2章 第51話
第51話です、今日は調子がいい頭痛も治った、そのため2話投稿です、今回は奴が出ます、そして奴も出ます、何が出てくるかお楽しみください。
「こい、カストルβ」
俺は銃を握り、白衣を着た…ナース?多分ナースだな、そのナースに銃口を向ける。
「反逆者…だったか、できれば争いたくない、お前に関わっているほど暇じゃない
命がかかっているんだ」
「知るか、今お前をここで殺す、今日の御礼…たっぷり返してやる」
「御礼?あの…初対面なんですけど」
「忘れたか…俺の怖さを」
そう言いながら、翼の羽1本1本を鉄のように鋼鉄化させ、その翼で切りかかってきた、俺はその翼を避けながら、銃の引き金を引くが。
弾丸は翼で弾かれ、意味がなかった。
「くそ、こんなことしている場合じゃないのに、それに…どうやって私の居場所が」
「念のためにあの時ポケットの中にGPSを仕込んでこいてよかったな」
「は!?GPS」
俺はナースに回し蹴りを喰らわせ、遠くに吹き飛ばす、そしてその隙にポケットの中を探ると、黒い機械が入っていた。
「いつの間に…と言うかなんでGPSを」
「隙だらけだったぜ、呑気にメロンジュースを飲んでよ、だから簡単に入れる」
ナースはそう言いながら翼を振るい、鋼鉄化した羽を飛ばす、俺はその羽を避けた、だがその隙をつき、ナースは突っ込み鳥のような足で俺を掴んだ。
そして、その状態で床に押し付けながら移動する、皮膚が暑いそして痛い、やばい服の裾が破れた、それに左腕の傷跡が…
「隙だらけだと、言っただろ、こうなるとどうって事な、何が『ボスって玉じゃないな、もう落ち着いて農業でもやったらどうだ』
だ、その言葉撤回させてやるぜ」
「な、何を言って」
「忘れたか俺の怖さを…俺の名はジャルガ、反逆者のリーダーだ」
「な、ジャルガだと」
この人…何言って、ジャルガだったら今屋上から落ちて病院している筈だ、そんなジャルガが今ここにいるはずがない
それに思いっきり、と言うかどこからどう見ても、人が違うなんなら性別も違うじゃないか。
「さて、このままこの翼で喉を掻っ切って…」
【グォォォォ!!!】
近くにあった鏡の中から怪物が叫ぶような、異様な声が聞こえた、ジャルガと名乗るナースはその鏡を見た。
その瞬間、鏡の中が歪みその中から巨大な口をした怪物が飛び出し、ジャルガと名乗るナースを歯に挟んだ。
「な、なんだこいつ!!」
「これは…【鏡の何か】なんでここに」
「忘れたの、私が高山と一緒にいる事を」
鏡の中から今の自分と同じ声が聞こえ、その声の主はダイナミックにその鏡を破りながら、外に飛び出してきた。
出てきた【鏡の少女】はデカい口の怪物に命令しながら、俺の近くに寄ってきた。
「わざわざ破らなくても」
「かっこいいでしょ、最近覚えたのこの出かた」
「…俺を殺す気か」
「そうね殺す気だけど、今は違うここの生徒を逃してからよ、私だって変な罪を蒙るのはごめんよ」
「手伝ってくれるのか」
「今回はね、鬼食いそのまま飲み込んで」
【わかった】
「喋ったあいつ、と言うか飲み込んって、あの人を殺す気かよ」
「もちろんその気よ、なに…あなた助ける気でいたの、命を狙われたのに」
「狙われたっていい、誰かが死ねば誰かが傷つく、誰かが泣いて墓ができる、それが嫌なんだよ」
「くだらない、何をそこまであなたを駆り立てる」
「見たんだよ誰かが死ぬを…お前と朝倉が起こした事件だな、今もそのショックに立ち直れない人がいる
今も悲しむ人がいる、そう言う人を間近でみた、だからそう思う人が無くなって欲しい、良い奴、悪い奴、含めて…それが駆り立てる理由だ」
「カッコ付けを…その薄い仮面がいつ剥がれるか、実物ね……で、鬼食い、いつまでかかってるの」
【鏡の少女】はそう怪物に罵声を浴びせる、するとその怪物はゆっくりと立ちたがった、だが様子がおかしかった…どこか自分の手を交互に見ている。
何かおかしい、嫌な予感がする。
「鬼食い…何をしているの」
【ハハハハハ!!フハハハ!!】
突然怪物が笑い始め、ゆっくりと振り返った、そして歯をギシギシならながら、大きな口を開け突っ込んできた。
『な!?』
その怪物の攻撃をギリギリの所で避けた。
「な、何をしているの私の命令を聞きなさい」
【ふん、聞くわけないだろ、俺は反逆者…ライアだ!!】
「おいどうなってる、お前の部下じゃないのか」
「わからない、鬼食いには私を裏切ると言う脳はない筈、それにあんなにベラベラ喋る脳もない…」
「お前辛辣だな」
「本当の話よ…だけどなぜ……」
自分の事をジャルガと名乗るナース、それにいきなり反逆を起こす怪物、GPSにメロンジュース…
そして、屋上から落ちた筈のジャルガ、そして1つわからなかったジャルガ能力…もしかして。
「入れ替わり、あいつもしかして入れ替わる能力を持っているんじゃないか」
「入れ替わり!?まさか」
【正解だピンポンピンポン、100点満点日本の顔っか、ボディスワップって言ってな、体を入れ替えれるんだ】
「もしかしてあの時の液状化の人も、そこの鳥のナースも、体を入れ替えたのか」
【ああ、液状化は強いからな、だけど入院して病院送り、だけどそこに移動するのには適している鳥のナース
そしてGPSを頼りにここまで来たってわけだ】
「無関係な人を」
【しかし、この体は凄いな、力がみなぎってくる、こんな体を用意してくれたありがとなぁ】
「よくも私の最高傑作を…」
「ゴ、ゴめんボス」
「いいのよ鬼食い、あなたはよくやった、安らかに眠りなさい」
【鏡の少女】は下半身がない、鳥のナースに近づき、その瞳を閉じると黒い殺気を放ちながら、ゆっくりと立ち上がる。
「覚悟しなさい、私を怒らせたこと、死ぬほど後悔させてあげる」
【怖いな、どうでもいい、この体を手に入れた記念だ、お前ら2人まとめて食い尽くしてやる】
「なぁあれはどれほど強い」
「十刀より強く作った」
「だったら生かすのは無理だな、全力で行くしかない来て【定めの鎖】」
呼び出された【定めの鎖】を左腕に巻き、さらにカストルβを強化し構える、十刀より強いとなると本当にまずいな、そんなやつに勝てるかな。
「安心しなさい、私がいるそれに中身が雑魚じゃあどうしようもない」
【雑魚だと、そう思うなら思ったろ、だがなそんな雑魚に負けるお前は雑魚以下、ただのゴミ屑だスクラップにして…噛み砕いてやるぜ】




