ライム
ライム
TheSmithsをぼうっと聞いていたんだ。
とりあえずモヒートを飲もうと、
ライムをありったけ絞る。
暗闇に光るオレンジ。
夢の在り処が書かれている分厚い本。
硬いベッド。
今はこれが僕の全てだ。
そんな僕に君は愛想をつかせてしまったようだね。
仕方ないよな。
あいつは人気者のクォーターバック。
僕は雨晒しの案山子みたい。
そんな僕にどうしたって
この問題は難しすぎたんだよ。
真っ直ぐ生きるのはもう疲れたんだ。
ただ、風に煽られ、雨に晒され。
その合間に静かに息をする。
そんな人生を望んでしまったんだ。
だけど、諦めてしまった僕にも。
ライムのこの味は、僕に新鮮さを思い出させてくれるんだ。