親友との合流
シズがメールに書かれていた待ち合わせ場所に向かって歩いていくと親友の姿が見えた。
相手もこちらに気付いたようでピョンピョンと飛び跳ねながら「おーい!こっち~!」と手を振っていた。
「思ったより早かったね!シズ」
シズが近づくとその人物も駆け寄ってきてそう言った。
「ちょっとはしゃぎすぎよ?エルト」
「ん?ごめんごめん。久しぶりのゲームでシズとも一緒だからつい、ね」
シズがエルトの興奮具合に苦笑しながら注意すると、エルトも少しは落ち着いたようだ。
「落ち着いたなら良いよ。って私「とも」ってもしかして…?」
「うん!蒼華も一緒だよ~ここで待ち合わせだからもう少ししたら来るんじゃないかな?」
エルトには雨咲蒼華という妹がいて、時々一緒にゲームをプレイしていることがあるのだ。
どうやら今回も呼んでいるようでシズの時と同じように待ち合わせしているようだ。
「とりあえず暇だし…これが私のステだよ!」
手際よく操作するとステータス画面を表示してシズに見せた。
エルト
LV 1
HP 280(+30)
MP 30
STR 30(+8)
VIT 10(+4)
INT 10
MYS 10
DEX 13
AGI 14
[装備]
メイン 初心者の斧
サブ (なし)
頭 (なし)
腕 (なし)
胴体 初心者の服
足 初心者の脛当て
靴 (なし)
装飾 (なし)
[所持スキル]
【体力上昇(弱)】【攻撃力上昇(弱)】【斧Lv1】【槍Lv1】
エルトのステータスはまさに脳筋という感じの物理攻撃に特化した状態だった。
「はぁ…また火力特化キャラなの?」
ステータスを見るなりシズは小さく溜め息をついていた。
「良いじゃん!一撃で相手倒すのって爽快だし!」
エルトは笑顔でそう言いながらステータス画面を閉じた。
その後二人はエルトの妹が来るまでの間、雑談などをしているのであった。