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手先

 突然ですが、次話で一章完になると思います。

 一章が完結するとスペース・メチャクチャ―ズの方に力を注ぐのでしばらくは更新を停止させてしまうと思います。

 ご了承ください。

 王都を出て旅を始めたカインド一行が目指した場所は最近奇妙な殺人、殺傷事件が相次いで起こっているという王都に近い村であった。

 「おいおい近いって本当かよ。かれこれ5時間以上歩いているぞ。」

 と情けない声を挙げているのはモウストであった。

 「まったくあなた戦士でしょ。情けないわね。」

 と叱ったのはノウグトであった。

 そこで

 「まあ仕方ないよモウストは戦士(笑)なんだから。」

 とカインドは煽りをモウストに入れてきた。

 「なんだとクソガキ!!」

 モウストは勢いよくカインドに襲いかかってきた。

 「お、元気になったじゃん。」

 とカインドは調子に乗った。

 「うっせえぞこのガキ~!」

 モウストとカインドが暴れまわっている中、ノウグトだけが足を進めていた。そこで

 「二人とも!見えたわよ。」

 急な崖の下の高原の中にある小さな村であった。

 「ほー、やっぱすげえな。こんな住みにくい土地であるのにも関わらず規模が大きいな。町位のレベルはあるんじゃねえか。」

 モウストはびっくりしたような顔で目をぱちぱち瞬きさせていた。

 「王都に近いからでしょうね。これだけ栄えているのは。自然が大好きだけど不便は嫌だって人たちが住んでいるんじゃないかしら。」

 しかし、こんなにも平和で豊かな村で殺人事件が行われているということを忘れずに崖を下って村へと到着した。パスポートなどは王都で用意してくれたライセンスで大体は通るとのことだ。

 「別に村内には何も感じられないわね。まあ、調査をしていけば何か分かることがあるでしょう。まずは聞き込み調査ですね。」

 それから一行は村の中を歩き回り、聞き込みをした。そして3時間が過ぎた・・・。

 「もうすっかり暗くなってしまったわね。今日はこの辺でやめにしましょう。」

 結局大した情報は得られなかったが、それでも最近奇妙な事件が起きているのは確かなようだった。

 今回は一旦切り上げ、明日に調査を回すことにした・・・。

 ーその日の夜

 カインドたちは長旅からの調査で完全に疲れ切っていて爆睡状態であった。

 そんな中、殺人事件が起きた・・・。

 「朝から目覚めがわりーな。近くで殺人事件だなんて。」

 昨日ぐっすり寝ていたモウストがあくびをしながら宿を出てきた。

 「で、誰の仕業か分かるかノウグト。」

 ノウグトは観察力の高い、その為大まかな調査はいつもノウグトに任せていた。

 「鈍器で殴られたかのような跡があるわね。それ以上のことは分からないわ。」

 ノウグトは確かな証拠を掴めなかったそれもそのはずそれ以外の証拠が不自然なほどに消滅していたのである。

 「ただし、これほど明るい時間からは反抗できないようね流石に。」

 何か見透かしたような目で答えた。

 「恐らく今日の深夜、いや間違いなく、襲いに来るでしょうね。」

 ノウグトはきっぱりと自信満々に言い切った。

 「なるほど、そこで待ち伏せして、俺たちがそいつを狩るってわけか。」

 モウストには犯人を捕まえる自信があった。単純に剣の腕がいいという理由だけではなかった。

 ーそしてその日の夜

 なにやら怪しい動きをしているフードを被っている者が複数人いた。どうやら見張りをつけて周りに人がいないかを確かめているようだ。

 カインドたちは一定時間気配を遮断できる道具を用いているため気づきにくい状態となっている。

 小声でノウグトが

 「足元をよく見て見なさい。」

 と囁いた。どうやら異変に気付いたようである。

 カインドとモウストは足元を注意深く見てみると

 「足跡がない!?いや・・・浮遊魔法でわずかに浮いているのか。」

 どちらにしても、証拠が見つからなかった理由が分かったカインドたちはあとは様子をみて奇襲するだけであった。しかし、

 「!?、消えた!馬鹿な突然奴らが視界から消えたぞ、透化術か・・・?」

 途端、後ろからいきなり気配を感じた。

 「まさか・・・こんな所に嗅ぎまわっている子ネズミが潜んでいるとはね。」

 その気配は先程まで目の前に人物らであった。

 「てめえ、なぜわかった。」

 モウストが怒りながら質問を投げかけた。

 「フッ貴様らが調査を進めていることなど貴様らが来た時から分かっていた。が、流石に一番最初から寝込みを襲うのは得策ではないのでね。様子を見ることにしていたのだよ。」

 となぜか得意気に話している男の話などモウストは聞いていなかった。

 「てめえら何が目的だ!」

 頭に来ていたモウストは直球的に聞き出した。

 「は?何を言い出すかと思えば馬鹿か、貴様。わざわざこちらから情報を漏らすわけにはいかないだろう!」

 そういって男は左手をグイッと掲げた。

 「危ない、避けて!!」

 ノウグトは、敵がもうすでに仕掛けだしてきていることに気づき、カインドやモウストに言った。

 しかし、避けるのが遅く、二人ともダメージを受けてしまった。

 「ほう、とろい顔をしている割に、反射神経だけはいいようですねえあなた達。」

 それと同時に男は警戒していた。ノウグトの洞察力の良さを・・・。

 「しかし、あなた達はたかが三人、対して我らは5人、うまくいかないとは思いますがねえ。」

 男は配下と思われるものに指示を出し、カインドたちの方向へと目いっぱい魔法を飛ばしてきた。

 四方八方から繰り出される魔法に手こずる三人は一カ所に集まり、三人の力でかき消した。

 そして、カインドが煙幕を投げ、視界を奪ったところにモウストが突撃し、敵を切り刻んだ。

 しかし、敵はこのことを読んでおり、煙幕に乗じ、幻覚を見せていた。

 それに気づいたノウグトはモウストを支援し、敵の場所を特定。そして、その間にカインドが敵の数を減らしていた。

 男は自分の配下がやられていることに気が付き、煙に乗じてカインドの動きを止めた。

 そこから魔法ラッシュを放とうとしたが、ことを知った。モウストたちが駆けつけにきて、男を捕縛した。

 「流石にこの状況じゃ、諦めが早いじゃねえか。さっきはなんて言ったんだ?ああん?」

 モウストはかつてない状況で男を尋問、いや拷問していた。

 そのころノウグト達は

 「カインド、ありがとうね.さっきの支援。」

 恐らく、カインドがいなければ正直切り抜けていられなかったであろう。それほどまでの働きをしていた。

 「おおい、てめえらこの馬鹿が吐きやがった。この前の件のやつかは別として、こいつを率いていたボスがこの村の北東の塔で牛耳っているらしい。」

 北東には確かに行く途中に海を見渡せる塔があった。そこにターゲットがいる。3人は恐怖と対抗心が混ざり合ったような感覚に陥っていた。

 「ところでよ。こいつどうする?いっそのこと殺しちまうってのもありだと思うが。」

 この意見に対し、ノウグトは冷静に

 「村の人たちに任せておきましょう。彼等から一番被害を受けたのはこの村の方々です。処遇は任せましょう。」

 といった。

 「それよりもまずは、元凶との対峙に備えて作戦を立てるわよ。」

 と改めて決意を固めていた。

 


 -ウィーク塔

 そこには水晶玉でのぞき込んでいる仮面を被った男がいた。

 「ほう、あやつを倒すとはなかなかやるじゃないか。とすると・・・次の目的地はここか。どれ、少し遊んでみようかな。」

 男は水晶の前でニヤリとうす気味悪く微笑んだ。

 

次話から恐らく一章完です。

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