マンション 2
あれから女性からは自身がかわいい女の子に見えていることを理解した。
男からは変化なしというなんとも都合のいい現象。
原因はあのぶつかってきた女!
「やるしかない」
誰かが言った。
女装できるのは、男だけであると!
◆◆
「ここがあの女の家だ」
あの女はマンションにいる。
「……昨日はごめんなさい」
意外とすんなり現れ、話が早く解決しそうでなによりだ。
「せ説明してもらいまっしょうか……」
女装している恥ずかしさで目をそらしながら、声は思わず裏返しだー!
「かくかくしか」
「ふむ」
推測の通り、異性に女だとみられる魔法の薬をかぶっているらしい。
「でも、君には男だとわかる……君は魔女ではなく魔男?」
「ちがいますうう! じゅちゅしゃ……かけた本人には効果がないのです!」
「もうこのさい魔法だろうと手品だろうと現実ならしかたないで認めるとして、解毒薬は?」
◆◆
「おはよ」
休みが終わり通常登校の教室に入るとオーランディーヌが挨拶してきた。
「あぁおはよう」とそっけなく返す。
あの魔女から一時的に効果を打ち消す腕輪をもらい、普通に登校した。
ちゃんと大丈夫、のようで安堵する。
彼女は斜め隣の席にいる。ちなみにこの国にジャポーネのような席替えはない。
「今日はいい天気ね」
「あぁ」
窓の外を見ると、曇り空であり……どのへんがいい天気?
「ところで休日はどこか行った? 」
「ん? ちょっと散歩に行ってただけだ。それより君は何やってたんだい?」
「私はコンクールの絵を完成させたよ」
「へぇ」
興味ないので適当な返事をした。
それからしばらく授業を受け、昼休憩になる。いつもならジャポ-ネ弁当を食べるのだが、購買部へ向かおう。
「よ」
廊下でばったり赤白モモコと出くわし、こちらから話しかけてみた。
どうやら昼食は学食のようだ。
「なにその腕輪? いつも青系なのにパステルパープルなんて趣味変わった?」
こういうのは強奪されてバレるパターンな気がする。
「……女にもらった。って見栄張れんだろ?」
ここで女にもらったと本当のことを言えば紹介しろとせがまれるはず。
モテない男子アピールで嘘つけ、と思わせ……うまいことブレス強奪は回避できているようだぞ!
「それ、知り合いにしか意味ないような」
「だな……」
「やばい学食!」




