恐怖 ゆかside
「お姉さん、俺のこと見つめてくれたよね?
優しく声かけて笑いかけてくれたよね?」
「恥ずかしくて言えないと思って家まで着いてきたんだ〜
俺優しいだろ?もっと好きになっちゃうよなぁ?」
「早く家に入れてくれよ〜早くエッチなことしようぜ〜」
ドア越しに気持ち悪い声がする
鍵をかけているのに、
いつまでもいつまでもドアをガチャガチャと鳴らされて
ドアが壊れて襲われてしまうんじゃないかと
怖くて怖くて、、、
携帯を録音に設定して耳を塞ぐ
お願い、誰か、誰か助けて!!!
知らない人がインターホンを鳴らしてから
もう30分経とうとしている、
ずっとドアの前で話し続けていて
ずっと恐怖が付き纏い続ける
すぐに竜樹くんに電話を入れて竜樹くんの
指示通りに耐えて、頑張ってる
竜樹くん、お願い、早くきて!!!
「ゆかさん」
聞き慣れた声がしてやっと恐怖から解放される
思わず竜樹くんを確認するように抱きついてしまった……
我に帰って恥ずかしくなる私……
家に送り届けてくれたけど
どうしても1人で家にいるのは怖くて
竜樹くんに甘えてしまった
明日からは友達のとこに止めてもらおう……
そのまま泣き疲れて眠ってしまった――
――――
「……んっ」
ゴロっと寝返りを打って目が覚める
目の周りがカピカピしてる……
寝室にいつの間にきたっけ……
時計を見ると朝の4時……
だんだんと目が覚めてくる、、
竜樹くん!!!!、
ガチャっとドアを開けるとソファで寝ている!!
なんて綺麗な寝顔なんだろう……
めちゃくちゃ可愛い……!!
携帯をカメラモードにして一枚だけ、、!!
撮影しようとしたその時
「…………盗撮は犯罪な」
!!!!
起きてる……!!!
「……っ!まだ撮ってない!!」
「まだ?」
「撮ってない、セーフ!!」
「竜樹くん寝れた?ごめんね、寝落ちしちゃってて」
「いーよ、軽かったし」
「……!!!!運んだの?」
「運んだけど……」
「……もう、めちゃくちゃ恥ずかしい…」
「顔洗ってきたら?」
……!!私ってメイクしてそのまま泣き腫らして
そしてお風呂も入ってない!!!!!
「早く言ってよ!!!」
洗面台に走る!!
きゃー!ひどい顔!!
「俺も顔洗いたいから早くどいて」
後ろに竜樹くんが着いてきている
身長が私より頭ひとつ分高いから
鏡ごしの私の顔も丸見えじゃん……
「私、時間かかるから先に洗って!」
「はいはい」
顔を洗ってる背中を見てたらムズムズしてきて
えいっ!っと抱きついてみる
「おわっ!……なに?」
「へへっ抱きつきたくなって」
「……胸当たってる」
パッと離れる!!
「ちゃんと考えて行動、な?」
「……はい」
「俺、今日仕事だからもう出るわ」
「…そうだよね!急に泊まらせちゃってごめん、
本当にありがとう、今日は友達のとこ泊まる」
「おー、なんかあったら連絡して」
「うん」
「気をつけてね、」
「じゃあ」
パタン―と玄関が閉まり、帰って行ってしまった…
はぁ、寂しい、すごく
もう会いたい……
こんなに相手を求めたことがなくて混乱してしまう
とりあえず、同じバイオリン奏者のゆいちゃんに
連絡をしてみる
ゆいちゃんは1つ歳下だけど仕事も一緒になることが多くて最近では1番仲良くしてる友達
両親が帰ってくるまでの間ゆいちゃん家にしばらくお世話になることになった
「ゆいちゃんー!」
「先輩!!大丈夫でしたか??」
「本当、怖かったよー!!」
最近の一連の話を初めて人に話す
「え、めちゃくちゃかっこいいじゃないですか
その人!!」
「そうなの、、もう夢中になってる、ふふ!」
「かわいい〜!先輩今が頑張り時ですね!」
「めっちゃあしらわれてる感じするけどね……」
「先輩!!私気になってる占い師がいて!
一緒に行ってみません??」
「え〜!行きたい〜!行ってみよう!うん!」
2人ともコンサート終わりで休みのため
レッスン途中の空き時間を使って占いに行くことに
「お名前をここに、」
姓名判断や手相などを中心的に占ってくれるらしい
初めての占いだから、ドキドキ……!
「最近大きな悲しみに見舞われましたね?」
「……っはい」
「そして良くないことが続きますが、、
しかし、結婚相手と出会うと出ています」
当たってる、、怖いくらいに!!
「っ!!!結婚できますか?」
「貴方は出会いのチャンスは少ない
男性運が良いとも言えません
ですが、その人とは幸せな家庭が築けるはずです
チャンスを大事に
この婚期を逃すと34歳でのお見合い結婚とでています
その人とどちらを選んでも貴方は幸せな家庭を築けます」
竜樹くんだ!!結婚相手は!!!!
ゆいちゃんと占いを終えてから
ずっとニッコニコな私!
占い師さんからもおばあちゃんからもこの人しかいないって言われてる気がする!
「ゆいちゃん!よかったね〜この占い当たりそう」
「私は仕事のこと聞いたら今の仕事を辞めたら職を転々としますって言われましたー!続けなさいってことかなぁ、」
2人でゆいちゃん家に帰ってゆいちゃんが
お風呂入ってる間に竜樹くんに電話してみる
プルルルル―プルルルル――
「はい」
「竜樹くん、今家にいる?」
「うん」
「電話大丈夫?」
「なんかあった?」
「今、後輩のとこに泊まらせてもらってて、今日その後輩の、ゆいちゃんって言うんだけどね、2人で占いに行ったの!」
「……へー」
「そしたら、結婚相手ともう出会ってますって!
竜樹くんのことだよ!絶対!ふふ!」
「……その占いにいくら使った?」
「え?……7000円くらい」
「ブハッ!カモられてんだろ、それ笑」
「なんで笑うの?当たってるもん」
「占いなんて適当なこと言われてるだけだって」
「違うもん、色々言い当てられたもん」
「くくく…!可哀想に笑
7000円ドブに捨てたな笑」
「もう!ほんとひどい!」
「で?どこ?俺も婚活してる後輩と言ってみるわ笑」
「散々馬鹿にして結局行くの?」
「インチキじゃないか確認するだけ
占い詐欺とかあるしな笑」
「もー信じらんない!行ってみたらわかるんだからね!
じゃーね!ばいばい!」
プチっと電話を切る
勝手に電話かけて勝手に切って感じ悪くない?私!
切った後に気付いても時すでに遅し笑
あ、占いの場所LINEで送ってあげよう!
ゆいちゃんとお風呂を交代して
温かい布団で眠りにつくゆかだった――――




