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言い訳は「幼馴染」  作者: 双鶴


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22/22

エピローグ

春の校庭は満開の桜に包まれていた。花びらが風に舞い、校舎の窓から差し込む光は柔らかく、どこか別れの気配を漂わせている。卒業式を終えたばかりの武田聡太は、制服の胸元に卒業証書を抱え、校庭に立っていた。隣には竹田沙織。二人は自然に並び、笑い合っていた。


「……終わっちゃったね。」

「うん。でも、これから始まるんだよ。」


沙織の声は少し震えていた。聡太は頷き、桜の花びらを見上げた。幼馴染という言い訳に隠された日々。秘密を守りながら過ごした時間。だが、今はもう隠す必要はない。


---


式の後、クラスメイトたちが写真を撮り合っている。誰もが笑顔で、未来への期待に満ちていた。聡太と沙織も誘われ、並んで写真に収まる。友達が冗談めかして言う。


「お前ら、ほんとに幼馴染じゃなくて恋人だったんだな!」


聡太は笑いながら答えた。

「そうだよ。やっと言えるようになった。」


周囲は「やっぱりな!」と笑い、祝福の声が広がる。秘密はもう秘密ではなくなった。


---


放課後。校舎の屋上に二人は立っていた。夕焼けが街を染め、風が桜の花びらを運んでくる。


「これから、どうする?」

沙織が小さな声で尋ねる。聡太は少し考えてから答えた。

「大学でも、ずっと一緒にいたい。幼馴染じゃなくて、恋人として。」


沙織は頬を染め、微笑んだ。

「うん。私もそう思ってた。」


二人の視線が重なる。沈黙はもう重くない。未来への期待に満ちていた。


---


「ねえ、覚えてる?最初は“幼馴染だから”って言い訳ばかりしてたこと。」

「忘れるわけないだろ。あれがあったから、今があるんだ。」

「そうだね。秘密のスリルも楽しかったけど……これからは堂々と一緒にいよう。」


聡太は頷き、沙織の手を握った。温もりが伝わり、心臓が跳ねる。だが、その鼓動はもう不安ではなく、確かな決意だった。


---


屋上から見下ろす街は、夕焼けに包まれて輝いていた。二人は並んで歩き出す。桜の花びらが舞い、未来への道を照らすように降り注ぐ。


「……これからもずっと一緒に。」

「うん。幼馴染じゃなくて、恋人として。」


二人は笑い合いながら歩き続けた。高校生活の秘密は、青春の思い出として心に刻まれ、未来への一歩を優しく支えていた。


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