《 終章 》
最後までお読みくださり、ありがとうございます
ここは閉館間近の王立図書館
民が自由に閲覧出来る様にと先代王妃が作ったという
前髪に少し白いものが混じるものの、美しい黄金色の髪の婦人が、膨大な書物の中から手にしたのは『ブリタニア記』
アルビオンを統一した偉大な王の項目を開いて、彼女は微笑んだ
とても愛おしそうにページを捲り、何か小さく呟いた
閉館を告げる司書の声に、残念そうに本を棚に戻し帰ってゆく彼女の背に、東側の大窓から月光が降り注いだ
緩く束ねた黄金色の髪に混ざる二房の真紅の束が月光に輝いた
☆ ☆ ☆
「おいアンドリュー、今度のミニ論文のテーマ、もう決めたのか?」
閉館間際の大学図書館、数冊のプログラミング関係の本を手に、ジョナスは幼馴染のアンドリューに声をかけた。
「迷っているんだ・・・ 『円卓の騎士』にしようか『ベーオウルフ』にしようかって・・・」
そう言ってアンドリューが棚から取り出したのは『ブリタニア記』
アルビオンを統一したアーサー・ペンドラゴンの項目を開いてページを捲る。
そこにアーサー王の家族のことは何と書かれていますか?
もしも、彼には子供はいなかったと書かれていたら・・・
あなたが住む世界は『箱庭』かも・・・
《 完 》
「赤髪の白雪姫」の二次小説の為に創造した『エステル』、彼女の為の物語を書き終えました。
『エステル』のもう一つの物語「赤き標の物語」は、pixiv 「赤髪の白雪姫」二次に掲載しております。
アーサー王の娘という設定以外は、ほとんど違う設定です。




