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《 幕間 》


「ガラハッドよ、あのエステルと言う娘をどう思うかね?」

国王エドワード・コンウェルは旧友である侍医長オスカー・ガラハッドに声を掛けた。


「あの若さで医療の腕は私を凌駕し、武勇は陛下もご存じの通り。人柄は・・・私は非常に好感を持っておりますね」

侍医長はにこやかに答えた。


「ウィリアムによれば、他国の出身と言う以外は来歴が知れぬと・・・ 怪しい者ではないのだろうか」


「この国や王族方に害を成すと言う意味でなら、私は『否』とお答え致します。あの者の医療に対する姿勢は誠に真摯。また、先日の行動を見れば自ずとお分かりかと。臣下でもないあの者にとって、身を挺してまで陛下方をお助けする理由はございません。単に殿下方と親交があると言うだけで、素手で近衛騎士の剣を受ける者がおりましょうか? 彼女の腕には治療用の添え木と数個の金具が巻かれていただけです。手首を跳ね飛ばされていても不思議ではございません。しかし、一見無謀とも思えますが、彼女には一撃さえ持ち堪えられれば勝算があったのでしょう。咄嗟の判断力と実行力、彼女は稀に見る英傑でありましょう。私なら日参してでも身内に迎えたいものですが、生憎我が家には年頃の未婚の男子がおりません」

ガラハッドはさも残念そうに髭を撫でた。


「うちには二人、いや三人おるか・・・」

エドワード王は呟き、三人の息子の顔を思い浮かべた。


「お気づきでしょうか? そのうちお一人が特にご執心かと」

ガラハッドはわざと小声で囁いた。


「そのようだな。では、ジークの願いを叶えてやるとするか」

遠い昔二人で悪戯をしていた時のように、王と重臣は顔を見合わせてニンマリと笑いあった。




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