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居候はエイリアン  作者: 霞 芯
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1話 大宇宙教則本

 山田崇(やまだたかし)はさえない、独身の30代の男であった。

彼女もいなく、アルバイトで、特に特技がある訳でもなかった。

そんな山田は役者志望であった。

マイナーな劇団に所属し、アルバイトの合間にエキストラの仕事をしていた。

まれに、セリフのある役が回ってくるが、今のところチャンスには繋がらなかった。

 山田がある日、アパートで夕飯の支度をしていると、チャイムが鳴る。

山田は「新聞ならいらないから!」と返事をするが、一向にチャイムは鳴り止まず渋々玄関の扉を開けた。

 そこにいたのは、身長1メートルほどの緑のエイリアンであった!

山田は、とっさに扉を閉めて自分に話しかける。

 「俺は薬物なんてやってない!酒も飲んでいない!錯覚だ!次、扉をあけたら、誰もいない!が正解だ」と自分に言い聞かせ、フーっと息を吐く。

扉を開けると緑のエイリアンがいるではないか!

エイリアンは「やあ」と言葉を発した。

山田は、目を擦るが、いるものは、いるのである。

エイリアンはタスキ掛けにバカでかい本を背中に背負い、右手には傘を持っていた。 

エイリアンは、「君は選ばれた!中に入らせてもらう」そう言って1DKの奥へ入って行った。

山田は、何から聞いていいかわからなかったが、

「お前は誰だ」しかでてこない。

エイリアンは当然のように、「エイリアンだが、何か?」と答える。

山田は、一瞬考えた。警察に通報すればいいのか?

消防署か?とにかく人の手を借りないと と思った。それを見越したかのように、エイリアンは「連絡しても無駄だ、君以外は見えないように、フィルターを、かけてある。仮に警察がきても、頭のおかしい奴とレッテルをはられるだけだ」と通告する。

エイリアンは、ヨイショっと背中に背負っているバカデカい本を置いた。

エイリアンは、「山田!メシはまだか?」と偉そうである。

山田は「イヤ、メシとかの前にアンタ何者なんだ、俺が選ばれたってどう言う事だ!」とパニックである。

エイリアンは、フムと頷き、「こっちへ来い、この本は、大宇宙教則本と言って、これから起こる事が

すべて書かれてある、見て、見て」とページをめくる。

開かれたページには、


山田崇 2024年3月29日死亡、発見はその3ヶ月後


と書かれてある。


エイリアンは、「つまりは、君は半年後には、死亡して、発見されるのは、その3ヶ月後、つまり私は、9ヶ月このアパートにいられる。9ヶ月後には、

私は任期を満了し、星に帰るという訳だ、まあ、半年だが、宜しくな」

 山田は、呆然と立ち尽くした。


エイリアンは「ショックなのは解るが、メシにしてもらわないと‥」

「メシは自分で買って来い!」とキレた

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