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魔法使いの悪友  作者: 春香秋灯
嫁取り
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後始末

 内戦の前哨戦の段階で、侯爵家次男の軍勢は全滅した。逃げようにも逃げられないほどの敵の数だ。仕方がない。帝国の五大勢力の内、四大勢力が敵となったのだ。侯爵家次男の軍勢に勝ち目なんてない。

 死屍累々となったところを歩きぬけ、無事な海の貧民街を通り抜け、コクーン爺さんがいるあの頑強な建物に到着する。そこに、コクーン爺さんが苦々しい顔をして待っていた。

「どうしてこうなった!?」

「俺も命が惜しいから、使えるものを使っただけだ。ほら、すごいだろう。帝国の五大勢力が集結だ!!」

 子どもみたいに言ってやる。だけど、五大勢力の面々はにらみ合いである。ちょっと前まで、三大勢力が、俺の前で和気あいあいしてたってのにな。

「王都はわかる。最果ても、まあ、わかる。しかし、山と中央の貧民街をどうやって動かしたんだ!?」

 ワシムはそこのところを気になっていた。

 王都は、俺の生家である。俺が育てたナナキが支配者となっているから、わかる。

 最果ては、俺を口説き落とそうとしているので、まあ、わからないでもない。妹のレーリエットに一目惚れしているしな。

「俺の親父は、俺を使って、貧民街各地の魔道具や魔法具の修理とかをさせていたんだよ。無償、というわけではないがな、それなりにいい金になったんだ。それも、一年前、親父が死んだことで、魔道具や魔法具の修理をする俺との繋がりがなくなり、各地の貧民街は大変なことになったんだ」

「一年間、壊れても直せないから、酷いものだった」

「水が使えないなど、恐ろしいことこの上ない」

 支配者たちは、ここ一年、かなり苦労したのだ。

「あの貴族が内戦なんか始める、というので、俺はナナキに頼んで、各地の貧民街に連絡をとってもらったんだ」

「どうやって? こんな短時間で、連絡のやり取りなんて、不可能だろう」

「それを可能にするのが、魔道具だ。親父は、各地に、連絡手段としての道具を渡していたんだ。それを通じて、ナナキに交渉させた。最初は嘘かと思われていたから、新品にした道具を転移させて、使わせた。それで、やっと信用してもらったんだ。あとは、貴族の内戦にあわせて、ここに来てもらうようにお願いしたわけだ」

「と、とんでもない」

「大きすぎて、理解が出来ない」

「言っただろう。妖精に頼りすぎるのはよくないって」

 俺にしか見えない最高位妖精カーラーンに向かって言ってやる。カーラーンは、俺が言わんとしている意味をやっと理解した。

 貧民街は不法都市だ。やりたい放題だが、魔法使いの恩恵がない。その恩恵をこっそりと盗むように受けて、さらにいい生活をしていたのだ。

 それが、ここ一年、俺という存在がいなくなったことで、各地の貧民街が、大変なこととなっていた。道具が壊れても、修理出来ない。裏から壊れた道具は出回るが、修理屋がいないのだ。使えない道具に、壊れていく道具に、と貧民街は悲鳴をあげることとなった。

 一年間、ものすごく苦労したところに、俺が姿を見せた。元の便利な生活に戻りたい各地の貧民街は、俺のいうことを聞くしかなかったのだ。

「海の貧民街だけ、随分といい生活していると思ったら、修理屋を隠し持っているなんて!!」

「い、いや、そんなこと、ワシは知らなかった。ルキエルは行く所がない、というから、しばらく、部屋と食事を提供していただけじゃ」

 山の貧民街の支配者ナラータに責められて、困るコクーン爺さん。本当に、知らなかったんだよな。しかも、妖精憑きだと知っても、コクーン爺さん、隠してくれてたんだよ。利用だってしなかった。いい人なんだ、本当に。

「さすが、軍神コクーン!! こんなすごいものを引き寄せるとは」

 中央の貧民街の支配者ケリンは、武人だけあって、コクーン爺さんのこと、尊敬している。目の前にいるから、目キラキラさせて見てるよ。

「俺は生きて戻ると信じていました、お義兄さん!!」

「嘘つけ!! 絶対にレーリエットとの交際は許さんからな」

 最果ての貧民街の支配者ヤイハーンは調子のいいことを言ってくる。

 こうして、被害なんてこれっぽっちもない状態で、内戦は終了となった。

 ちょっと見回せば、ヘレンお嬢さんが呆然と俺を見下ろしている。

「ヘレンお嬢さん、ほら、もう大丈夫だから。こいつ、首だけになったよ」

 俺は首だけになった侯爵家次男のミリアムを見せてやる。

 途端、ヘレンお嬢さんは真っ青になって引っ込んでしまった。あっれー、喜んでもらいえない?

「いくらアタシでも、そんな生首見せられても、嬉しくないよ」

 山賊姫と呼ばれているくせに、ナラータに呆れられる。

「えー、俺、よく、生首見せられて、喜べ、と親父に言われて、喜ぶしかなったんだけどな。喜ばないと、生首が増えちゃうから」

『………』

 一気に、しーんと静かになる。そっかー、俺、また、間違えちゃったかー。気を付けよう。

 ちょっと怖い空気になったが、俺は気にしない。それよりも、俺を穴があくほど見てくる一角に向かっていく。

「兄貴、久しぶりー。生きてたんだな」

 兄ライホーンと弟ロイドだ。ロイドは気まずい、みたいに俺から視線をそらす。

 ライホーンは俺をまっすぐ見て来る。

「お前のお陰で、処刑されなかった」

 何か、ハガルに言われたんだな。余計なことを。

「俺は処刑すればいい、と言った。処刑されなかったのは、あいつの気まぐれだ」

 俺は正直に話した。今でも、処刑こそが正しい、と思っている。

 俺はライホーンとロイドをじろじろと見てしまう。

「帝国に、随分と鍛えられたんだな。いい感じになってる」

「お前は、綺麗になったな」

「言わないでぇええ!!」

 ちっくしょー、言ってはならんことを言いやがって!! ライホーンはまずいことを言ってしまった、と気づき、慌てて口を塞ぐが、遅いよ!!

「ここで腕試しをいこう。ほら、剣を抜け。俺に勝てば、兄貴が支配者になれるぞ」

 ちょっと煽ってやるが、ライホーンは剣に手をかけてくれない。

「一緒に、王都に戻ろう」

「いやだ。誰が戻るか、あんな所」

「今度は、俺が守る。お前は、ただ、支配者としていればいい!!」

「親父との酷い思い出しかないのにか? 絶対に戻らない」

「そうなる前は、幸せだったろう!!」

 俺の肩を掴んで、ライホーンは叫ぶようにいう。

 俺はライホーンの両手を払い落した。

「バカか。俺が生きている年数の半分以上を親父の娼夫をしてたんだぞ。それ以前の思い出なんて、意味がない!! これから先もずっと、俺は誰かの娼夫だ。知らないと思っているのか? 兄貴も、ロイドも、意識のない俺に手を出しただろう!!」

「っ!?」

 親父との閨事は激しすぎて、毎回、俺は意識を失っていた。その間、誰かが俺を洗ったりしたのだ。

 だいたいは、家族だ。後始末をやるなら、力のある兄ライホーンか、男である弟ロイドである。姉リンネットは弟を顎で使うような女だから、やらない。末の妹レーリエットは喜んでやるだろうが、俺がいやだから、やらせなかっただろう。

 真っ青になる兄と弟。俺に気づかれていた、という事実に、声も出ない。だって、父親だけでなく、兄弟まで、俺を女のように抱いたのだ。

「触るな、気持ち悪い。もう、お前らとは家族ではない。俺の家族は、レーリエットただ一人だ」

 俺に呼ばれたと思ったのだろう。レーリエットが駆け寄って、俺に抱きついてくる。

「お兄ちゃん!! もう、無茶しちゃダメだよ。あの女のことは、見捨てればいいんだから」

 うぉ、女の子って、同性には厳しいよね。でも、可愛いから怒れない。

「レーリエットも、頑張ってくれたんだな。最果ての奴、説得してくれたんだって?」

「知らない。もう、付き合え、とか、結婚して、とか気持ち悪いの。私はお兄ちゃんだけがいれば、他は何もいらないのにねー」

 甘えるように俺に抱きつき、だけど、レーリエットは冷たい目をライホーンとロイドに向ける。

「私の家族も、お兄ちゃんだけだ。他はいらない」

「そんなっ!?」

「私もね、あの男に狙われていたんだよ。それを守ってくれてたのは、お兄ちゃんだけ。お兄ちゃんが私を隠してくれたの。知らなかったでしょう」

 そう、レーリエットも、親父に狙われていた。俺は妖精憑きの力と、俺自身で、親父の目をそらしたのだ。

 あの家族の中で、レーリエットは、俺の全てだ。レーリエットだけは、守り通すことで、俺自身を正気つかせていた。

 俺はレーリエットを離して、ライホーンに向き合う。

「ほら、勝負だ。俺に勝ってみろ。そうすれば、許してやる」

「………わかった」

 ライホーンはやっと、剣を抜いた。途端、俺はライホーンの懐に入る。すんでの所で、ライホーンは飛びのくが、服が少し切られる。

「一歩が短い!!」

 最初の一歩の差で、ライホーンはいつも俺に負ける。ライホーンはそこが出来ていないのだ。

 それでも、いくつか剣戟をしてわかる。どうやら、ハガルは、ライホーンを騎士団で鍛えてくれたようだ。腕前が各段に上がっていた。

 だけど、その剣技はいまいちである。

「あれだな、コクーン爺さんの劣化版だな」

 騎士団の剣技、コクーン爺さんのを元にしているようだが、まだまだだ。俺はコクーン爺さんの剣技を間近で見ていたので、騎士団の剣技の甘さに気づく。

 かろうじて、受けているライホーン。

「くそ、また、強くなりやがって」

「いい技持ちがそこにいるからな。ほら、軍神コクーンだ!!」

「ちくしょ!!」

 俺は知らないが、ライホーンはコクーン爺さんのことを知っていたのだろう。悔しそうに顔を歪める。そうか、男は、コクーン爺さんみたいな人に憧れるんだな。

 いくつか打ち合いをしていると、先にライホーンのほうが、力尽きてくる。さっきまで、敵勢力と戦っていたからな。身体強化している俺相手では、勝てないだろう。

「がっ!!」

 しかし、俺のほうが時間切れだ。俺は胸をおさえて、膝をついた。剣なんか持っていられない。

「反動だ!?」

 弟ロイドが俺に駆け寄ってくる。

「お兄ちゃん!!」

 レーリエットが俺にしがみついて、背中をさすったりしてくる。

 心臓が恐ろしく痛い。その痛みに悶絶し、声をあげる。さっきまでの和やかさななんて吹っ飛ぶ光景だ。

「カーラーン!!」

 俺は叫んだ。命じなくてもわかっているよな。

 それからすぐ、俺の意識は闇に飲まれた。





 目が覚めると、いつものベッドだ。最近は一人で広々と使っていなたー、なんて考えて、起き上がる。

 まだ、現状がわからない。外を眺めて、しばらくして、思い出す。

「助かった、カーラーン」

 俺の傍らで、神妙な顔をしているカーラーンにお礼をいう。

 身体強化は、諸刃の剣だ。人を越えた力を発揮できるが、反動で、苦痛を受けたり、体を動かせなくなったりする。だから、連日での使用が出来ない。

 今回、ちょっとやり過ぎてしまったので、心臓まで痛い目にあった。

「あれから、どうなった?」

「お前の心臓が止まって、大変なことになった」

「そうかー」

 大変だったな、それ。俺が死んだら、帝国中の貧民街が悲惨なことになるな。俺しか、魔道具や魔法具の修理出来ないから。

「カーラーンが動かしてくれたんだな。ありがとう」

「もう、身体強化なんて使うな。それ以前に、ハガルに頼れ」

「身体強化は、もう使わないし、使うようなこともないだろう。今回で最後だ」

 もう、ヘレンお嬢さんを利用しようとする貴族は殺した。もう二度と、ヘレンお嬢さんを狙っての内戦は起きることはない。

「俺、どれくらい寝てた?」

「三日だ。もう、他の勢力は、帰っていったぞ」

「兄貴は?」

「新しい王都の貧民街の支配者として、帰っていった」

「仕方ない。俺が倒れたんだ。兄貴の勝ちだ」

 俺に勝てたら、兄ライホーンは新しい支配者だ。ついでに、俺はライホーンのことも、弟ロイドのことも許す、と言った。

「こうなるとわかっていて、勝負を仕掛けたんだな」

「そんなこと、これっぽっちも考えてないよ。買い被り過ぎだ。あ、俺がとった貴族と魔法使いの首、ハガルに届けてくれた?」

「ああ、届けた。大喜びしてたぞ」

「そうだよな。おっかしいな、皆、生首は喜ばれないっていうんだよな」

「女に渡すのは、花とかだろう。ハガルだって、女口説く時は、花を渡していたぞ」

「それは、口説く時だろう。俺は、ヘレンお嬢さんに、今後の安心を教えるために、生首見せただけだ。別に、口説いていない」

「………」

 貴族と魔法使いの生首が、無事、ハガルの元に届いたというだけ十分だ。

「あの貴族の家族はどうなった?」

 三日間、何もなかったはずがない。この貧民街ではわからない情報をカーラーンは持っていると思った。

「あの貴族の父親が、皇帝に抗議をしにいった。貧民街の反乱を収めようとして、息子が殺されたんだ、とな。それを聞いていたハガルが、二つの生首を投げつけて言ったんだ。皇帝の持ち物である魔法使いを勝手に使うとは、どういう了見だ、と。あの貴族、許可もなく魔法使いを買収して使ったんだ。その事実を知ったハガルは、その貴族に妖精の呪いの刑を執行した」

「ハガル、妖精の呪いの刑、大好きだな」

 一族郎党、滅ぼす刑罰である。罪状を決めて呪いをかけるのだが、罪を犯してなければ、呪いは発動しない。しかし、罪を犯していれば、呪いは発動し、刑罰を受けた者の一族郎党が、恐ろしい呪いで死に至るのである。

 この刑罰の恐ろしいところは、善人であろうと、罪に関わっていなかろうと、一族というだけで、呪われるのだ。呪いが発動すると、持っている物全て腐るため、食べられない。水でさえ腐るという。呪いを受けた者がいると、その土地は呪われてしまうまで、追い出されてしまう。結果、彷徨い歩き、飢え死にして、一族郎党死に絶える。

「ハガルにとって、皇帝の所有物である魔法使いが勝手に動くことすら、汚点なんだ。皇帝ラインハルトの頃、随分と魔法使いは皇帝に逆らったんだ。その唯一といっていい汚点を、ハガルは今も許せないである。ハガルは、完璧主義なんだ」

「そうなんだー。ハガルもさ、ある意味、潔癖症だよな。もっと気楽に生きていけばいいのにな」

「あれで気楽なんだ。ただ、能力が高すぎる。貴様にとって、ハガルは気楽に生きていないように見えるかもしれないが、あれが、ハガルの気楽な生き方だ」

「俺には耐えられないな」

 あれで気楽って、どうなんだろうな。

「今回は、俺の体力、回復させてくれなかったんだな」

 以前は、カーラーンが回復させてくれたから、色々と出来た。なのに、今回は三日間も寝たという。

「しばらくは、人に関わりたくなかっただろう」

「本当に、いい奴だな」

 俺が兄弟に会って、精神的に辛くなっているのに、カーラーンは気づいていたのだろう。だから、わざと、俺の回復をしなかった。逆に、俺が意識もない状態で苦しんでいる姿を見せて、さっさと退散させてくれたのだ。

「これで、やっと、過去の清算は終わった。もう、家族家族とうんざりだ。皆、いい年齢だってのにな。勝手に生きてろ」

 そうやって、しばらく暇でベッドでゴロゴロしていると、俺の様子を見に、人がやってくる。

「ルキエル!!」

 ユーリが笑顔で俺を抱きしめてくる。

「くそ、僕が先に抱きしめたかったのに」

「私のお兄ちゃんなのに!!」

 一歩、出遅れたナナキとレーリエットが悔しがる。

「もう、無理はするな。生きた心地はしなかった」

 ユーリは俺に口づけしよう、と顔を近づけてきた。俺はそれを手で止める。

「ナナキ、捕まえろ」

 俺の命令で、ナナキはユーリを床におさえこんだ。

 何が起こっているのか、ユーリは呆然となった。ユーリは顔を床におしつけられ、両手両足をナナキの腕と足でしっかりと拘束され、動けない。

「ルキエル?」

 俺を見上げるユーリ。俺は冷たく見下ろした。そんな俺にレーリエットが抱きついて、同じように冷たく見下ろす。

「お前な、閨事の蜜事を外に漏らすなんて、最低だぞ」

「は? 何を?」

「俺は、身売りでは奉仕をしないこととなっている。が、あの侯爵家次男のミリアムは、俺が奉仕することがある、と知っていた」

「っ!?」

 ユーリは真っ青になって震える。

 ミリアムは俺を面白半分に買ったんだ。その時、俺に奉仕を命じた。俺はしない、と言ったのに、することがあるだろう、なんて言ってきた。

 俺がこれまで奉仕した相手は、タリムとユーリだけだ。タリムはコクーン爺さんの敵勢力の一人だった。この敵勢力はすでに消滅している。となると、ミリアムに漏らしたのは、ユーリだ。

「内戦の準備、随分と早かったな。あれは、コクーン爺さん側に内通者がいたから出来たことだ。見事に、コクーン爺さんが持つ戦力の二倍をミリアムは出してきた」

「ル、ルキエル、話を」

「別に、内通者でも良かったんだ。俺はユーリのこと、気に入っていたから」

「ルキエルだけでも、救おうとしたんだ!!」

「でも、閨事の蜜事を漏らされるのはな。それはダメだ。だから、あの貴族の下半身を人前で貶してやった!! 最高に面白かった!!!」

「………」

「あの男の後に、閨事して、どうだった? 俺は、最低だった」

「愛してるんだ!! 本気で、ルキエルのことを!!」

 一気に、静かになる。レーリエットは、蔑むように、ユーリを見下ろした。ナナキは、さらに体重をかけて、ユーリをおさえこむ。

「俺はな、愛している、という言葉が、吐き気がするほど嫌いなんだ」

 俺はユーリの頭を踏みしめる。

「言葉よりも、行動で示せ。裏切っておいて、何が愛してるだ。ナナキ、さっさと殺して、埋めてこい!!」

「もう一度、機会をくれ!! 次こそは」

「バカか、次なんてない。あのミリアムだって、死んで、次なんてなくなったんだ。一度裏切る奴はな、また裏切るんだ。そう、俺は親父に教えられた。お前は一度裏切った。もうおしまいだ」

「ルキエル!!」

 ナナキは容赦なく、ユーリの首に短剣をぶっ刺した。たったそれだけで、ユーリは息絶えた。

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