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半兵衛の話を聞く仕事

ボケ「ここは転生研究所。仕事の斡旋を生業とする会社の1部署。『転職』とまでは考えていないけれども『こう言う風になってみたい。』と考えているかたと、『今の状況を誰かに代わって欲しい。』と考えているかたを仲介するのが当研究所。今日も一人のお客様がお見えになったようであります。」

ツッコミ「すみません。『新しい自分に変わることが出来る。』と聞いて来たのですが。」

ボケ「どのような条件が宜しいでしょうか。」

ツッコミ「今後、普段の生活に戻った時。役に立つようなことを体験することが出来るような場所があれば……。とは言え何か月も時間を空けることは難しいので、フルタイムよりはパートタイムで出来るものがあれば。と思っています。」

ボケ「普段の生活で役立つものを体験することが出来。パートタイムの転生先。っと……。ところでお客様は運動は得意ですか?」

ツッコミ「いや。運動は得意では無いですね。」

ボケ「運動は得意では無い。座ることは苦になりませんか?」

ツッコミ「座っている分ならば……。」

ボケ「人の話を聞くのは大丈夫ですか?」

ツッコミ「好き嫌いと言われましたら、まぁ好きなほうになりますね。」

ボケ「なるほど。そうなりますとこちら。『竹中半兵衛の息子に転生し、父の話を聞く。』は如何でしょうか?」

ツッコミ「竹中半兵衛と言えば羽柴秀吉を支えた名軍師。そんな彼の話を聞くことが出来るのでしたら喜んで。」

ボケ「有難うございます。」

ツッコミ「でも何で半兵衛の息子は親父の話を聞くことを代わって欲しいのかな?わかることがあったら教えてくれるかな?」

ボケ「ご依頼主様であります息子様からの情報ですと『父の話は面白いです。大変参考になることになる話ばかりであります。』。」

ツッコミ「尚更なんで求人を出したのかが気になるな。あぁそうか。親父の話が長いんだな。」

ボケ「確かに長いことは長いそうであります。ただそのことを息子様は問題とは思っていないそうであります。」

ツッコミ「じゃあ何が問題なんだよ。」

ボケ「トイレに行くと怒るそうであります。」

ツッコミ「……なんで?」

ボケ「『父の話の途中でトイレに行くとは何事か?』と……。」

ツッコミ「いや人間の生理現象を止めることは出来ないでしょう。」

ボケ「もちろん生理現象を止めることが出来ないことはお父上様も重々承知しております。」

ツッコミ「じゃぁどうすれば良いのですか?」

ボケ「一言『ここで漏らせ。』と……。」

ツッコミ「『オムツをしてでも聞け。』と言う事ですか?」

ボケ「当時は戦国時代。高分子吸収シートは存在していません。」

ツッコミ「どうすれば良いのですか?」

ボケ「ですから『座りながら垂れ流せ。』と……。」

ツッコミ「……それはマズいでしょう。」

ボケ「お客様はパートタイム契約。時間には限りと言うモノがございます。その限りある時間の中で半兵衛様は、お客様の今後の人生のためになる有難いお話をしていただいているのであります。半兵衛様も必死なのであります。」

ツッコミ「え!!この求人の依頼主って半兵衛の息子ですよね?」

ボケ「直接のご依頼主様は確かに息子様であります。息子様なのでありますが、息子様はまだ未成年。親御さんの承認なしには求人を出すことが出来ませんし、その費用を捻出するのも勿論……。」

ツッコミ「半兵衛が求人を出しているの?」

ボケ「はい。」

ツッコミ「その半兵衛は何を言っているんですか?」

ボケ「ご依頼主様のお父上にあたります。お客様から見ますと『講師』になります半兵衛様からの要望としてましては『とにかく息子が不甲斐ない。あいつはすぐにトイレに行ってしまう。』。」

ツッコミ「それが正常な判断であると思うが。」

ボケ「その都度私は話を中断しなければならなくなる。」

ツッコミ「頃合いを見計らって休憩の時間を設けるのは、上の立場の仕事じゃないのか。」

ボケ「私は必ずしも教訓話を息子に聞かせようと思っているわけでは無い。」

ツッコミ「じゃあ何が目的なんだよ。」

ボケ「私は、迫り来る尿意に対し、悶え苦しむ息子の姿を見るのが楽しみなのだ。」

ツッコミ「どう言う癖だよ。……そうかここでの苦しみがいくさの場で役に立つのか。」

ボケ「そうでは無い。」

ツッコミ「じゃあなんだよ。」

ボケ「単純に漏らす姿を見たい。とのことであります。」

ツッコミ「実の息子に何求めてんだよ。」

ボケ「そんな父の淡い願望を息子は叶えてくれようとはしない。」

ツッコミ「息子に感謝しないといけないぞ。」

ボケ「既に私は漏らしている。」

ツッコミ「ただのダメ親父じゃねぇかよ。」

ボケ「ここからは息子様の情報なのでありますが。」

ツッコミ「なんだよ。」

ボケ「そんな父の願い。汲み取っていただけますでしょうか?」

ツッコミ「静かに下がったな。」

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