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解析者  作者: 朝井 修羅
序章
7/25

第六話 「世界地理と情勢」

「さて、今日は地理の勉強ね」

「そもそも、この村ってどの辺にあるんだ?」

「王都から南西に1週間ほど歩いたぐらいかしら?」


「どうやっていけと?」

「もちろん、歩いて」

「ご飯どうするの?」

「道の近くに動物いるから、それを猟りなさい。紅なら出来るでしょ?」

「料理どうするの?」

「翠が出来るわよ」


「いつのまに練習してたんだよ…」

「お兄ちゃんが稽古してる時にね」

「なるほど」


「そろそろ進めるわよ?」

「「あ、はい」」


「まず、この世界には、大きく分けて3つの種族がいるのは、知ってるわよね?」

「人族、獣人、魔人だな」

「そう。そして、その3種族の領土が、南西、南東、北に分かれている。

人族と獣人は隣同士に。そして、北に広がる『迷宮の森』お隔てた先に、魔人が住んでいる。ここまでは良い?」


「おう」

「うん」


「よし。そして、人族と獣人の領土の、丁度中心に、両方の種族が出入り自由の王都がある。」

「双方の領土には、自由に行けないのか?」

「それをするには、王都を経由する必要があるのよ。いわゆる関所ね」

「なるほど。魔人の領土には「戦争してるのに行けるわけないでしょ」…はい」


「さて、こんなところね。何か聞きたいこととかある?」

「世界の情勢とかかな?」

「そうね〜。知っておいて損はないか」


「まず、王都だけど、人族の王様と伯爵が仕切っているわ。でも、殆ど伯爵の権力が強すぎるのよね〜。しかも、その伯爵が獣人族を毛嫌いしててね。獣人が差別を受けているのよ。あ、あんたたちは、そんな事しないわよね?」

「「もちろん」」


「ならいいわ。それで、王都にとどまらず、人族領にも獣人の差別があって、悪い所じゃ、奴隷にまでなってるのよ。まあ、だからあんたたちが行く学園でも、そう言う事が起きてるから、出来るだけ、助けてやんなさい。獣人との戦争なんてしたくないからね」


「なんで母さんは、そんなに、獣人に肩入れしてんだ?」

「昔一緒に依頼でパーティーを組む事があったからね。その人達と戦いたくないのよ」

「なるほど」


「魔人族とは、拮抗状態ね。今、あちらには王がいないから、攻めてこれないのよ」

「それってつまり、王が出来たら攻めてくるって事じゃ?」

「その通りよ。まあ、あんたたちが学園を出るまでは安心して良いわ」

「なんでさ?」


「魔族だけが授かる『魔王』の天命は、周期で現れるの。前が丁度確か90年。100年ごとに現れるから、学園を出ても5年は余裕があるわね。天命を得て、6年後ね」


「気になったんだけどさ」

「うん?」

「なんでそんなに内政に詳しいの?普通、貴族の力関係なんて平民は知らないよね?母さん達って本当になにもの?」


「別に、ただ単に、昔、ちょっと有名だったいっぱしの冒険者よ。まあ、王都に行ったらわかるわ。私達夫婦が何者か」

(その時点で普通じゃなくね?)


「じゃ、今日は終わり。明日は迷宮についてね。ご飯作ってくるわ」

「あ、母さん。私も手伝う〜」

お読み頂きありがとうございます。

誤字、脱字がありましたら、指摘の方、宜しくお願い致します。

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