大五話「学園の科目と試験」
「そういえばさ」
「ん?なに?母さん」
朝食を終えた後、いつも通り、勉強を始めようと思っていた時、母さんが聞いてきた。
「学園で学習する科目、何にするの?」
「科目?」
「あれ?言ってなかったっけ?」
「うん」
「『剣術科』『魔法科』『十勇士科』『植物、薬科』『迷宮、魔物科』『鉱石、鍛治科』『農業、料理科』の6つのうち、2〜4つ選んでその科目を受けるのよ」
「十勇士って?」
「天命で、剣士と魔法士以外にも10種類あるのは、知ってるわよね?」
「ああ」
「その残りの天命なんだけど、剣士と魔法士よりも格段に強い代わりに、世界に一人ずつしか居ないのよ。だから、まとめて十勇士って呼ばれてるの」
「その十勇士って、詳しく言うと、何があるの?」
「聖騎士、二刀流、暗殺者、弓士、魔剣士、魔術師、魔導師、精霊魔法士、拳闘士、そして、超越者」
「その詳細は?」
「それを学ぶんでしょ?」
「それもそうか。んじゃ、迷宮って?」
「そのことについては、近々やるわ。で、何にするの?」
「俺は、『剣術科』、『魔法科』、『鉱石、鍛治科』、の三つかな」
「私は、『魔法科』、『十勇士科』、『植物、薬科』かな」
「それを選んだ訳は?」
「剣術と魔法は、学んでおいて損は無いし、自分の剣は、自分で作りたいから、かな」
「魔法は、単純に好きだから!他の二つは、興味がわいたからかな」
「ふーん。ま、いいんじゃない?」
「そういえば、学園行ったら、どこに住むんだっけ?」
「寮になるわね。男女は別々らしいけど」
「あ、そう」
「あ、お兄ちゃん、残念そうな顔してる?」
「そんな訳あるか。俺は妹がいれば充分だ」
「え、何それキモい」
「お前、絶対変な解釈してるよな」
「はいはい、アホなこと言ってないで勉強続けるわよ。今日は学園の話しちゃってたし、ついでだから、試験の話しましょうか。
「試験の話?」
「そう。大雑把だけど、どういった感じの問題が出るかね」
「まず1つ目だけど、魔法の基礎ね。六大属性の種類や、基本的な詠唱についてね。
2つ目は、算数ね。まあこれは、本当に簡単なものしかないわ。
3つ目は、地理。どの方角にどの種族が住んでいるのか。これは来週にでもやるわ。
4つ目は、剣術ね。まあ、これは別に出来なくてもいいわ。
最後は、魔法陣の展開ね。紅、魔法出すんじゃないわよ」
「わ、分かってるよ。そんくらい」
「本当に? ま、こんだけ出来ればいいから、残りの勉強ももうほとんど無いし、頑張ってね」
「おう」
「うん」
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