第二話 「六大属性と詠唱」
「さて、勉強を始めましょうか」
朝ご飯がかたずけ終わった後、母さんが、魔法書を持って来た。
「魔法のこと、まだ何も知らないよね?」
「ああ」
「うん」
「じゃ、まずは属性からね」
「属性?」
「そ、魔法にはそれぞれ属性があってね」
〜〜〜
「なるほど、だいたいわかった」
まず、属性とは、「火」、「氷」、「風」、「土」、「光」、「闇」の『六大属性』を基本とする魔法の属性のこと。それ以外の属性は、この六大属性の中から組み合わせて作る。
しかし、それに当てはまらないのが「無」属性で、通常の属性は、「精霊」と呼ばれる、その体そのものに属性を持った生命体が力を貸してくれるのに対し、この属性は、全て自分の力でしないといけない。
次に、「詠唱」。
これは唱える事で、精霊が魔法陣を描いてくれる。その魔法陣に自分の魔力を流す事で、魔法が発動する。
ただし、無属性の場合は、自分の魔力で描かないといけない。
「とりあえず、こんなところか」
「ええ、今日はこれで終了。明日は、他の属性の作り方と、詠唱の基本ね。じゃ、ご飯作るから待ってて」
「「はーい」」
〜〜〜
食事を終えた後、俺は父さんに稽古してもらうお願いをしていた。
「なあ、いいだろ父さん」
「別にいいが、魔法士になったらどうするんだ?」
「それでも、剣士相手の時に役立つだろ?」
「むぅ、確かになぁ」
「じゃあ、別にいいよな」
「うーん。まあ、いいだろう」
「よっし」
「ただし」
「うん?」
「魔法の勉強もしろよ?」
「もちろん」
「じゃ、やるか」
こうして、俺の半年間の特訓が始まった。
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