遡る出会い②
明けましておめでとうございます。これからもよろしくお願いします。
「初めまして、私はティナと申します。」
「…美しい」
「はい?…」
「いや、突然すまない。貴女のような美しい黒い髪、黒い目など初めて見る。この国の生まれでは無いようだ。私は第二王子のザナンザと申す。」
急にザナンザ王子に誉められました。確かに日本では黒い髪に目などが多いが、このフルーアーでは珍しいらしい。
しかし、ザナンザ王子も美形だった。背丈もあり、髪は肩につく位、金髪に金色の目。
「私はこれから港町のスインへ視察に行くところだ、ティナ穣も同行しないか?」
「それは有難いお言葉です。私達もスインへ行くところでしたので…でもお邪魔ではありませんか?」
「いや、同行してくれたら助かる。何せティナ穣の使い魔は強く、ティナ穣は薬師兼治癒魔法使いだしな」
その念には純粋な好奇心で溢れ、よこしまな念は感じられなかったので同行させて貰う事にした。
「ハーバルさんはスインの領主様で引退間近なんですか〜。」
「ハーベスト様は他にご兄弟がいらっしゃらないんですか?」
「え?スインへ行く理由?」
などなど私は立派な馬車に乗せて貰いお喋りをたのしみ途中の会話は途切れることはなかった。