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魔女の薬茶館  作者: 風見 穏香
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遡る出会い①

長くなりそうなので分割します…

出会いは私が地上へ降りたち、旅をしていた頃だった。


私は召喚魔法で馬二頭分はあろうと思われる程の大きな九尾の白狐、名前は稲荷(いなり)に乗り港町のスインへ向かっているときだった。


しばらく街道を行くと前に立派な馬車が魔物、おそらくだろう襲われているのが見えた。

どうやら護衛の者はオークの数に手こずっているようだ。

オークの数は12体。護衛5人が戦っているのが見えた。


…見逃す事は出来ない。


「稲荷、オークを退治して頂戴。私は怪我人の手当てをします。」

『御意』


「大丈夫ですか!?私は治癒魔法使いです!!怪我人は居ますか!?」


私は大きな声で叫びながら馬車へ近づく。


「治癒魔法使いだと!?こっちに来てくれ!怪我人が5人だ!!」

「はい!すぐに治しますからね…ハイヒール!!」


「うぅ…?痛くない…?」

「もう大丈夫ですよ」ニコっ


そのまま5人を治癒魔法で治して行く。



稲荷はオークの急所や首に噛みつき、あっという間に全て倒して毛繕いをしている。



護衛は合わせて10人だったらしい。

「失った血液は治癒魔法でも戻せません。今、増血剤の薬茶を入れますから少しお休みください。」

コポポポ…

「さ、こちらをお召し上がりください。」

私が薬茶を配っていると…

馬車の中から身なりの良い若い男性が2人とおじいさんが1人出てきた。


「もう出て大丈夫かのぅ?アーネスト団長?」

「はい!オークは神獣様が倒され、治癒魔法使い様が怪我人を治療されました」

「治癒魔法!!なんと!是非ともお話したい。治癒魔法なんぞは国に10人居るか居ないかと言われている程、貴重な魔法じゃ!」




「治癒魔法使い様、是非私達の主人に会ってあげて下さいませ。この度の視察に同行させたのは新人教育の為に私、アーネストと申し上げまして騎士団の団長をしている者でごさいますが、後の9人は皆新人で、戦力不足でした。私は自分の力を過信し、新人にまで怪我をさせたと反省しております…あなた方のお陰です。」


「ハーバル領主様、此方のお嬢様が治癒魔法使い様です」


「お嬢さん、初めまして。わしはハーバルと申し上げる。後の若いのは孫のハーベストと第二王子のザナンザ様じゃ。それにしても素晴らしい!治癒魔法は神に愛された者だけが使えると言われているほど稀少な魔法。神殿に取り込まれずにいるとは珍しい…」


おじいさんは興奮状態だ…。

神に愛されているも何も、私も一応神なんですけどね〜…

とは言えない。



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