帰り道
「好きだよ。」
あら、そう?ありがとう。でも貴方に好かれても嬉しくないわ。
「つれないなあ。うちのお姫さまは。」
うっさいわね。貴方よくそんな歯の浮くような台詞が言えるわね。
「うん。君だからかな。」
へー。そう。嬉しくないわ。
「えー。少しくらい照れてもいいんじゃない?」
貴方が誰にでもそう言ってるの分かってるからよ。
「ん?誰にでも言ってる訳じゃないよ?君だけだよ。」
きゃー。嬉しい。抱いてー。
「いや、棒読みで言われてもな……。でも、せっかく君がそう言うんだし、抱いてあげ 痛っ!!」
あら、ごめんなさい。手が滑ったわ。
貴方に抱かれたら死んじゃうわよ。
「恥ずかしくて?キュン死に?」
違うわよ。気持ち悪くてよ。
「うわー。そうはっきり言われると傷つくなー。」
やめなさい。涙目は反則よ。
「ちらっ、ちらっ、」
なによ。こっち見ないでくれる?
「じぃぃぃー。」
ふんっ。こっち見ないでよ。けがれるわ。
「……そっか。そうだよね。……ごめんね。」
ああ!もう!ごめんなさい!!悪かったわ!
そんなに落ち込まないでよ……
「……だって、気持ち悪いんだろ?」
いいえ、貴方はいつでもどこでも清潔よ。
「……でも、穢れてるだろ?」
ごめんなさい。あれは冗談よ。言い過ぎたわ。
「……じゃあ、手を繋いでくれる?」
もちろんよ。はいっ、ギュッ!
「抱きしめてくれる?」
え、…それはちょっと……
「やっぱり……」
いいえ、お安い御用よ。
はい、ぎゅーー!!ってちょっと!?どこ触ってんのよ!?
「痛いっ!!」
ちょ、調子に乗るんじゃないわよ!ばぁか!!
「ごめん。…あれ?真っ赤だよ?かわいい。」
うっさいバカ!!ほら、帰るわよ!!
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