2話 ハトコ ききいっぱつ!
わたしはハトコ とっとこはしる。
あっというまにつかまって
てかせをはめられ、ばしゃにほりこまれ、
おじさんといっしょにくさりでつながれた。
「じょうちゃんはなんでつかまったんだい?」
ときいてきた。わたしはなにもしていない。
わたしはなにもわるくない。
にだいのゆかはよごれてる。
「ぶあいそうなこだね、まったく」。
しずかになった。
ばしゃはゴロゴロ、ウシはドナドナ。
どこかしらないまちにつく。
とりしらべしつ。
「わるいことはしてない。
てんいしてきただけなんだ、たすけてくれ」
さっきのおじさんがわめく。
「てんいしたんだろ、それがりゆうだ」。
マスクをかぶっておおきなおのをもった
おそろしいおとこがはいってきた。
おじさんの首をだいのうえにのせておのをふる。
――ゴトリッ。
わたしのばんがまわってきた。
「かわいいかおして てんい だなんてよくやるよ」。
ていこうはむなしい。 ロンドをおどろう。
くるくるくるくる。
くるくるくるくる。
そのときおおきなおとがなった。
――ずがががががん。
――ばばばばばばん。
「もうだいじょうぶ、あんしんなさい。」
ぼうけんしゃのおんなのひとにだかれていた。
わたしはだかれたままうなずいた。
かのじょのばしゃがしっそうする。
すごいスピードではしりぬける。
あっというまにまちをでた。
ばしゃのなかにはわたしのほかにたすけだされた
ひとたちがいっぱいのっていた。
「てんせいしゃのみなさん、あんしんして、
まずはあなたたちのスキルをかくにんするわ」。
聴診器のようなきかい、チューブのさきを
たすけたひとの額にあてていく。
そのたびに「凄いね」、「やるね」とか。
そしてわたしのばんになった。わたしの額にきかいをあてた。
そのとたん、かのじょのかおはトン子になった。
友達だったトン子。
「つかえないね、まったく」といって
わたしはばしゃからけりだされた。
ごろごろごろりん。
ごろごろりん。
わたしはまたひとりになった。




