第12話 「披露会開演」
ふぅ。少し緊張するぜ。
こんな自分が主役のでかいイベントなんて前世も合わせて初だからな。
行く前にセリカから「おにいたんがんばってね!」と言われたんだが…頑張りすぎて空回りしないようにしないとな。
エリナは「あいっ!」だけだったが嬉しかったぞ。
後この誕生日パーティーミラにも来て欲しかったが…メイドは部屋に入ったらいけないルールがあるんだよなー…くそっ。
今は父さんがヴァーミリオン王として、演説をしている。
まぁ、ああ見えて人間の国で1番偉い人だからな父さんは。
さて、そろそろか。
「アルスちゃん頑張ってね!応援してるわよ!」
「任せろ、母さん!」
「続いて、我が息子を紹介する。
我が息子アルス・ヴァーミリオンは100年に1人いるかいないかとも言える神童だ。
頭の回転も早く、身体能力も高い。
なにより、魔法の適正を闇以外の6属性有している。
この適正属性の多さは1000年前に魔王を倒した勇者よりも多いとされ、アースタシアでもトップだろう。
では、そろそろご本人に登場頂こうか。
アルス、来い!」
アルスは舞台へと歩く。
わーわーわー!!パチパチッ
(くそっ、父さんのやつ父上には敬語だとか言っときながらいつもとあんま変わんねぇじゃか。まぁ、父さんが1番偉いからなんだろうが)
(今回来ているのは各国々の王族、公爵らしいが…人多すぎじゃないか?
こんなにも国ってあったんだな。
知らなかったぜ。
あ、クレアとソフィ一緒にいるな。
あ、目が合った。
笑っとくか)
とあれこれ考えていると舞台についた。
「えー、俺がヴァーミリオン王国第一王子、アルス・ヴァーミリオンです。
この度は俺の誕生日パーティーに集まってくださり、ありがとうございます。
バイキング形式のお食事となっておりますので、ぜひ楽しんでいってください。
その後2時間ほどダンスとなっておりますので、俺と踊りたい王女や令嬢の方は遠慮せずに声をかけてきてください。
できる限り全員としたいと思います。
最後に1つ言っておきますが、俺は本当に優秀なので、ヴァーミリオン王国の上に立とうと思い上がらないことです。もし思いあがったその時は……後悔するだろう」ドガンッ(中級火属性魔法"ファライア"の音)
ざわざわざわざわ
(ふっ、完璧だったな。
かっこよすぎて自分に惚れそうだ。
演説が終わった後すげぇ熱い目で見てくるオレンジ髪の美少女がいたからスマイルをあげといたぜ)
舞台裏に戻る途中父さんに小声で話しかけられた。
「おいアルス。優秀さを知らしめせと言ったがあそこまでやれとは言ってないだろ…はぁ。
まぁいい、少なくとも5歳児とは思えなかっただろうな」
「あんなの俺にしてはまだまだ優しい方だ。それに後悔するのは事実だぜ。 思い上がった国の王女と王妃と国民以外は許すつもりはない」
「結構甘いじゃないか。それに王女と王妃は許すのかよ…誰に似たんだ全く。 とりあえずこの後はお前も食事をとって休息しておけ。お前とダンスを踊りたいやつなんて山ほどいるだろうし、2時間休憩はないと思えよ」
「まじかよ…まぁしゃあないな王子だし。
それに女の子とするなら大歓迎だぜ。
じゃ、飯食ってるわ」
「はぁ…これから手のかかりそうな息子だ」
とエクスは若干嬉しそうにため息をついた。
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アルスの演説別視点。
わたくしはガルバディア王国第二王女のシルヴィアですわ。
今年で8歳ですの。
王国の立ち位置は良くも悪くも真ん中の方という感じですわね。
今日は人間国トップに君臨するヴァーミリオン王国の第一王子、アルス・ヴァーミリオン様の誕生パーティーに来てますの。
噂では見目麗しく、頭脳明晰、身体能力抜群、天才魔法使い、と色々言われているそうですが、そんなの噂だけに決まってますの!
そんな完璧な人間この世にいるはずがないですの!
実際私は勉強も運動も普通ですし!
べ、別に嫉妬してるわけじゃないですのよ!
と、あれこれ考えていたら噂のアルス様が歩いてきましたの。
か、顔は…ふーん。及第点ですの。
す、少しはイケメンかと思いますけれど!
どうせ顔だけの性格クズ男ですの。
演説が始まったようですの。
5歳児にしてはなかなか…け、結構うまいじゃありませんの。
でも今のところ普通のことしか言ってませんわね。
もっと面白いこと言ってくれませんのかしら。
…え?あんな自信満々に自分のことを優秀と言えるなんて…か、カッコいいですの。
急に口調が…!! キャッ!
む、無詠唱で魔法を撃ったんですの!?
噂は本当でしたの…?
それにこんな場でなんて大胆な方…素敵ですのアルス様!!
好きになってしまいそうですわ//
絶対にダンス踊ってもらいますの!!
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クレア、ソフィ視点
「あ、今目が合ったよクレアちゃん!」
「そ、そうね。やっぱりアルスってかっこいいわね…」
「ふふっ、クレアちゃん正直になってきたね? 初めの方なんてすごいキツイ態度とってたのに」
「あ、あれは…最初はただの意地悪が好きな顔だけのバカ王子だと思ってたのよ!
でもあいつと話して…あいつの魅力に気づいただけよ!ふんっ!」
「クレアちゃん…。まぁ私は最初から気づいてたんだけどね! でもアルスくんって女の子が大好きみたいだよ? 私たち2人と結婚の約束しちゃうくらいだし、ミラさんともしてるんじゃないかな? 私は許せるけど、クレアちゃんは許せるの?」
「アルスはカッコいいし優しいしなんでもできるし…女の子が寄ってくるのは仕方ないわよ。
それに王族なんて一夫多妻が普通じゃない」
「それもそうだね!キスもしちゃったしね。ふふっ」
「ソフィはキスしてから急に大人びた気がするわね」
「女の子の成長は早いんだよクレアちゃん!
実際クレアちゃんも少し大人びた気がするよ!」
「そうかしら?」
「うん、そうだよ!結婚できるまで後7年しかないし、花嫁修行頑張ろうね!」
「私は大丈夫だけど、あんたの方が心配よ。
鈍臭いんだから気をつけなさい」
「むぅー、私だって運動じゃなかったらできるもん!」
「あ、話してたらアルスくんの演説終わっちゃったよ!後悔するだろうしか聞こえなかったけど何言ったんだろうね?あとアルスくんの無詠唱魔法ほんとにすごいね!私やっぱり憧れちゃうなー」
「ほんとに神童って言われても納得できるわね。私たち、そんなやつと結婚するのよ?
友達に自慢しましょ!」
「ふふっ、そうだね!!」
クレアとソフィは周りにいる王女友達に自慢し始めるのであった。
アースタシアでは、成人が16歳ですが、結婚は12歳にできます。以後お見知り置きを。




