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希望の街

私とキム王子は抱き合ってキスをしている。


総大将同士が一騎打ちの後に結ばれてしまい、両陣営とも唖然としている。


王女が叫ぶ!

「女神!おめでとう。願いが叶ったね!」

「祝いだ!酒だ。みんなで祝福するぞ!」

「いやぁ。めでたい。女神にこんな日が来るとは!」


王子の部下も喜んでる。

「王子!想いが届きましたな!」

「おめでとうございます!」

「皆で祝いましょう!」


何がなんだかわからぬまま、二万人の兵士達は飲めや歌えの祝賀会を始めてしまった。


「こんな多くの人の前で恥ずかしいです」

「僕もさ。君の勇気には脱帽だ。君がこの戦争を止めたんだ」

「私はキム王子の真意を知りたかった。剣を交えて貴方の慈悲深さが良くわかりました。でも、これからどうしよう?」

「今度は君が僕の父に会って貰う番だ。敵総大将を連れて行けば、戦争の終結を理解してくれるかもしれない。同盟が成立出来たらいいね」


「私は諸国連合の代表者でもないけれど」

「君は思ってる以上に連合の代表者なんだよ。さっき戦場で帝国に攻め入る気は無いって宣言したし、誰も異を唱えてないじゃないか!」


「父に会ってくれるね!」

「はい。」


私は兵に向かって告げる。

「戦争は終わりました。敵軍の撤収を確認の上、解散。私は帝国へ行きます。ご意見のある方、どうぞ!」

「女神。私達を救って頂きありがとうございます」

「女神は真の救世主です。各国は女神に従うでしょう」

「女神バンザイ!」「バンザイ!」


私は代表者のひとりに、後のことは私の国の宰相が処理すると告げて帝国に立った。



私は帝国国王に謁見し、王子との婚姻の許しを請うた。

同盟関係までいかないけれど、不可侵条約みたいな線で話がまとまる様子だ。


「キム。疑問なんだけど、国内にも候補がたくさんいるのにどうして私なのかな?あんな苦労してまで私に会う必要があるとは思えないんだけど」

「君は婚約者から逃げたって言ったね。それと似てるかな。己の欲ばかりの貴族社会にウンザリしてたんだ。君の様な貴族の女性は多分、世界に立った一人だ。騎士になったから貴族に染まらなかったんだね」


「キム。これからどうするの?」

「僕は、結婚したからには王子の役を解かれて、領主となるんだ!一緒に領土を作りあげよう」

「うん。私、領主だったけど何もできないよ」


「良いんだよ。そんな立派なもの要らないんだ。小さくても貧乏でもいい。僕と君と二人でささやかに大きくしていくんだ。いつか、幸せな街になる様に。そこで暮らす人々が笑顔である様に。」

「私、たくさん花を育てたいな。知ってる?女神の花とされるガーベラの花言葉を?」


「希望だ。僕らにぴったりだ」


「私達の街はガーベラが咲き誇り、希望で満たされるのよ。なんて素敵なのでしょう!」

「僕は君と結婚出来て本当に良かったと確信しているよ」


終わり




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