帝国王子とデート
私は帝国の王子と一緒に帰国。ちょっとした騒ぎになってる。何より、無事に帰って来た事で安堵したらしい。
今夜は宴会かな?
領内を王子と一緒に歩く。王子は常に紳士的だな。農家の人からお声がかかる。
「女神、ウチのリンゴ食べてってくんな」
もぎたての林檎を頬張る。
「蜜がたくさんだね。美味しいよ。ありがと」
「おお。自慢の林檎だ。隣のあんちゃんも食べな!遠慮するこたぁねえぞ!」
「いただきますね。うん。凄く美味しいです」
「そうだろ!また、食いに来な。ご馳走するぞい」
「ありがとうございます。」
「私は農家から税を徴収してないのよ。農家の皆さんが勝手に好きなだけ作物を届けてくれるのよ。女神への供物なんて言われてるわ」
「それは貴女が感謝の気持ちを持って美味しく食べるからでしょう。そうじゃなきゃ、あの農家の態度はないですよ」
「そうかな。だって美味しいでしょ。私は美味しい物が大好きなのよ」
「ああ。採れたての果物がこんなに美味しいとは思わなかった」
「女神の街にやっと着きましたね。うん。綺麗だ。人々の憩いの場が多く設置されていますね。上水道はどこまで引いてあるんですか?」
「実は何も知らないんです。私は小さな貴族の生まれで、何も知らない普通の娘です。街の発展は、全てピーターって人に任せています」
「その人って街造りの達人なの?」
「ただの商人のしかも若い子です。凄く熱心に街を作りたいって言われ、私に都市計画を語ったの。よくわからないから、全部好きにしてって丸投げしちゃったんだ」
「そのピーターって子は天才だね。幼い頃から、夢みてたんだろう」
「君の家はどこなの?」
「あっ。忘れてた!どうしよう。怒られるかなぁ」
「えっ。どうしたの?」
「実はまだ、1回しか行ったことないのです。王女が突然現れた時に行った切り。自分の家知らないってどんだけ、抜けているんでしょうね」
「領主の家に帰る暇がない程忙しいの?」
「そうでもないんだけど。兵士達と一緒の方が自然で落ち着くのよ。あの王女だって、砦にずっといるよ」
「我が国の諜報員がそのまま返された意味がわかったよ。何も特別な事ないし、君も普通の娘だ。でも、僕にとっては特別な人だけどね。帝国に攻め込むつもりも無ければ、平和に暮らしたいって思うよね」
「うん。私はみんなに幸せに暮らしてもらいたい。お金は稼ぎたいけどね。街の発展のために」
「国も協力してくれてるじゃないか!こんな良い道路を作ってくれて!」
「それがムカつくのよ!宰相のヤツは私に借金をさせて道路を作ったんだよ!一部では借金女神って言われているんだから!」
「貴国の宰相はやり手だ。我が国が余儀なく撤退を強いられたのは宰相が起因してる」
「宰相が私如きの後手に回った事に腹を立てて、私が怒られた。いつも小賢しいだの。問題児だの言われるんだよ」
「その宰相の鼻を明かしたんだ。爽快じゃないか!」
「お姉ちゃ〜ん」
「やあ、久しぶり!」
「お花。いっぱい、いっぱいになったよ」
「うん。街中、お花だらけだね。綺麗だね」
「この人。お姉ちゃんの彼氏?」
「そうだよ!僕はお姉ちゃんが好きなんだ」
「私もお姉ちゃんが大好きだよ。一緒だね」
「そうだね。一緒だね。あはは」
「お願いがあるんだけど。君の実家に行ってみたい。君の父上に会いたいんだ!」
えー。どうしよう!父上、喜んでくれるかな?まさか、斬りかかったり、決闘とかないよね。




