王女軍 進軍開始
春は良いな。陽気がポカポカでウキウキしてくるよ。
私は、花壇にガーベラの種蒔きを始めた。街の至る所に種蒔きして回った。
「おばちゃん。なにしているの?」
「お姉ちゃんはね。お花の種を蒔いているのよ」
「私も手伝っていい?」
「いいよ!お姉ちゃんが種を蒔いたトコに水をあげてね」
子供達が次々と集まってくるよ。おばちゃんとは呼ばせないよ!
「お姉ちゃん、面白かったよ。また遊ぼうね」
「うん。お姉ちゃんも楽しかったよ〜〜じゃあね」
「お姉ちゃん!見て見て。芽が出たよ!すごいね。可愛いね」
「お姉ちゃんはお花が大好きなんだ。みんなも好きかな?」
「うん、私ね。ここに水をあげてるの。大きくなあれって」
「偉い子だね。お姉ちゃんは嬉しいよ〜」
「やったね!お姉ちゃんに褒められた!」
「水をあげて、大きくしたらもっと褒めてあげるよ」
「うん。みんなで水をあげるよ」
子供には敵わないな。良い子に育って欲しいね。
順調過ぎた。やっぱり、良くないフラグが立ったのかも!
私は急ぎ砦に向かう。
兵士の報告によれば、王女の国に帝国の軍勢が押し寄せてくる動きがあるとのこと。帝国は西の大国で王女の国が呑み込まれれば次は我が国だ。私の領地が戦乱の筆頭になる事は間違いない。
帝国が、我が国と同盟を結ぶ事はあり得ない。あったとしても破棄して攻め込んでくるか、属国扱いだろう。
せっかく平和だったのに!
王女の国が弱体化したと思われたのか?その原因を作ったのは私なのかもしれないけどね。
さすがに、王女は元気ないよ。
兵士達も、王女と仲良くなっているだけに王女に同情ムードだし。仕方ない。やるか?また怒られるかな?
兵を集めて演説だ。
「みんな、聴きなさい!」
「王女は私の友。みんなの仲間であろう!」
「そうだ!その通りだ」
「仲間は助ける。それが我が隊の誇りだ。違うか?」
「もちろんだ!」
「私は王女の国を助ける為、帝国と戦うぞ!私に従う者だけついて来れば良い。強制はしない。国は賛同しないかもしれないが、私は自分の友が大事なんだ」
「姫のため、戦うぞ!姫は我らの仲間だ!」
王女は号泣しているよ。兵士のみんなが「姫!大丈夫だから!」って宥めてる。
ウチの兵士は守るべき者があると100倍強いんだよ。帝国兵、しかとその目に刻め!
なんだかんだで兵が1000人も集まっちゃった。
先方500、後詰500として進軍開始だ。先方は女神軍。後詰は団長のオヤジ。オヤジ良いのか?怒られるぞ!
王女も王女でついてくるって聞かないし。君、人質だよ。勝手に国に戻って良いのか?もう、いいや。どうせ宰相が頭を抱えるだけだし、借金が増えなきゃいい。戦費は王女の国から貰おうっと。
王女は以前と見比べると、随分逞しくなったな。でも、大丈夫か?軍の進軍キツイぞ!王女にも地獄の訓練させてみたい。私だって地獄の訓練したんだから王女も地獄を味わせてみたい。ケイトは王女に優しいからな。
私達はかつての敵国を友軍として進軍を開始した。
私達は王女軍だ。偉いんだぞ!




