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宰相の苦悩

事の顛末は宰相の知るところとなり、敵国の外交官が呼び出された。


「休戦条約もまだ交わしていない状況で、貴国はとんでもない事をしてくれたな。」

「一兵士が勝手な判断で仕出かした事。国の本意ではありませぬ。お許しください」


「女神は貴国の総大将には敬意を払っている。貴国の総大将は良く戦い、自害したとの報告は、貴国に届いていないのか?今回も女神が貴国の兵に総大将は御立派な方だったと説得しているではないか!」

「報告は正しく伝えております。何卒、お許しください」


「そもそも、あの領土は我が国のものではないか!なぜ、即時撤退しない。私は、戦勝の証しとして王の首を差し出せと言っても良いのだぞ。それなりの覚悟はあるのか!」

「何卒、それはお許しください」

「我々も貴国を滅ぼそうと思っている訳ではない。今のところはだが。ただ、貴国の誠意がない場合は他国にこの事を話し、共同する。貴国は滅びるぞ!」

「何卒、御勘弁ください。国に戻り、誠意を示すます。国王だけは無事であります様、お願いします」


「貴殿もご存知の様に女神は、国の救世主という位置だ。それには私も疑問があるのだが。国民の感情を考えた場合、一気に情勢が傾くぞ。私でも、国民感情まで左右出来ぬ。大至急、国に戻り対応願いたい」

「はい。大至急対応します」


外交官は、逃げる様に宰相の執務室を出て行った。

「軍師よ。あの女神は、ひとりで敵陣に人質になりに行ったと聞いたが、馬鹿なのか?死ぬのが怖くないのか?」

「普通の娘です。それはそれは怖かったでしょう。唯一のカードは宰相が敵国に交渉してくれるだろうって読みでしょう。あの状態では、兵の強さなど説得材料にならないでしょうから」

「小賢しい娘だ。私が国の為に女神を良い様に利用すると思ったのか。その通りだがな。なんかムカつく小娘だ。」

「その気持ちには激しく同意です。私も何度もその小賢しいさに苦汁を味わったゆえ」


「あの女神なら、勝手に領土を広げてしまうのではないか?」

「その通りです。後始末は、全て宰相に振ってくるでしょう」

「もしかして我が国は、最悪の問題児を抱えてしまった気がするぞ!放っておいて良いものか?」


「失礼!女神の子守役は私が引き受けとうございます。」

「お!ガゼフ。騎士団長であるお前が出るまでもあるまい」

「いえ、女神は甘い。部下の代わりに自分の命を危険に晒すなど、若さ故の過ち。私達、大人がしっかり指導しないと命に関わる。大至急向かわせてください」



そんな事になってるとは、知らずに私達は、土を掘り、土豪を築いていた!


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