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領主のお仕事

本国では、私の窮状を真剣には考えてなかったらしい。ただ、私達が敵から兵糧を奪う戦いばっかしているのが耳に入ったらしい。


軍師と宰相が話し合っている。

「女神の元に兵が集まったのは良いが、兵糧がないのであろう。まったく、やってる事が盗賊と変わらない」

「我国の品位を落とすような事は避けて欲しい。女神に盗賊紛いの事させているなんて他国に知れたら困るだけでではないか!」


「仕方ない。国庫から援助しよう。但し、資金は返してもらう。借用書付きで援助する」

「宰相。おまえ悪い顔してるぞ!何か企んでるな」

「軍師よ。おまえほどの悪巧みをしていない」



私達は大喜びだ。国から援助物資が届いてさらに資金まで頂けるとは!

「なにこれ!借用書じゃない。あの宰相め。許せない」

誰が返すか!借金なんか、踏み倒すに決まっているじゃないか!


資金は出来た。盗賊稼業から足を洗わなくちゃね。

兵達は砦を自分達で作って自分らで守るんだ。

農家の皆さんには開墾の手伝いしてもらおう。

街も大きくしなくちゃ。女神に護られた街だよ。名前だけでも、なんか幸せな感じがするじゃないか!


兵には、剣じゃなくて斧を持たせる。ケイト君。兵士を鍛えてあげてね。人じゃなくて木を切るんだ。その木材を砦や家を作るのに使っておくれ。


私は早速、村の長達を一堂に集めた。

「皆さん。領主のセレナと申します。人からは女神と呼ばれていますが、普通の娘です。よろしくお願いします。」

「私の兵達は今、森を切り開き開墾の準備を進めています。ぜひ、ご協力をお願いします。立派な農地に仕上げていただきたいのです」

「女神様。これだけは聞きたい。みんなが不安に思ってる事。税についてです」


「税は、基本的にナシです」

「えっ?税を納めなくて良いのですか?」

「まったく無しという訳ではありません。今、兵達は皆さんを護ろうと必死になっています。ですから、皆さんが、食べ物を兵に感謝の言葉と共に自らの手で届ける事を強要します」

「皆さん。どうか頑張っている兵達に、食料をお渡しください。お願いします」


「それで、食料が足らなかったらどうするおつもりですか?」

「実は今も国からお金を借りているんです。借金が増えてもいい。みんながより良く暮らして頂くのが私の願いです。私は見た目通りの娘です。贅沢も不要ですし、何より兵のみんなが頑張っているのを応援したいんです。

皆さん、是非、私の兵達を助けてください。お願いします」


「わかりました。領主様が女神と言われる理由もなんとなくわかった気がします。具体的にどの様にするのですか?」

「村の方たちで代表者を決めて下さい。その人が采配して取りまとめるのです。兵も農家の皆さんに感謝しますし、必死に皆を護ろうとするでしょう。必要な物があれば私に言ってください。借金してでもご用意します」


(よしよしと!これで面倒な領主の仕事が減ったぞ!)


次は「女神に護られた街」だ。

私は、護衛任務でお世話になった商人と面会した。

「ご無沙汰してます。セレナ嬢。今は女神様とお呼びした方がいいでしょうか?その鎧も大変お似合いです」

(そうだった。会ったら文句言おうと思ってたんだ。胸のデザインについて。どんだけ大きい胸想定したんだ)

「貴女はこれから女性としてもっと美しく豊潤な魅力ある人になるでしょう。私どもの期待を込めて作ったのです。」

(そうだよね。私の胸はこれから育つんだよね!)


「それで、今日はなんの御用でしょう」

「まずは、商人さんに女神証のデザインの商品化そしてその専売許可をと思いまして」

「そんな勝手な事、決めてよろしいのですか?」

「良いでしょう。本人が言っているんですから。商人さんなら、女神のイメージを落とす事なく販売を拡大出来るんじゃないかって思ったんです」


「それは我が商会にとって願ってもない事。ただ、何か裏があるのでしょう?」

「はい。この領内の街を商人の町にして欲しいのです。商業ギルドを作り組織化して街を発展させて欲しい。」

「商人は利に聡い。何か、商人を集める手はありますか?」

「領主としては税は要りません。商業ギルドで自由に回してください。流通や道路整備など必要な事は言ってください。私が国からお金を借ります。もちろん返していただきますが」

「お金は出すけど、口は出さないって事ですか?」

「私は街づくりも商売も、ど素人の小娘です。商人さんに任せた方がきっと良くなると思っています」

「私達をそこまで信じてくれるのですか」


「もちろん利益が集中した場合は分配も考えますし、戦費をねだることもありますよ。商人の街は私達が全力で守ります。私は『女神に護られた街』で商いが盛んに行われ、人々が幸せに生活して欲しいのです。どうか、私の考えに賛同してください」


「セレナ嬢。お忘れか?貴女は私の命の恩人であり、私の義理の娘でもある。セレナ嬢が望むなら、私は全力を尽くします。幸せな町にしましょう。私に街づくりをやらせてください」


(よしよしと。これで街の発展も丸投げ出来た。私はのんびり、兵達の面倒でも見るかな)








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