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決戦!

決戦の日、私の隊を中心に左右に長く陣が出来ている。

私の隊には緊張など微塵もない。目指すのは敵本陣だからだ。周りの隊なんて気にしてられないんだよ。


敵の一騎が前に出てきた。

「女神を偽わる魔女よ。我と闘え!雌雄を決しようぞ」

一騎打ちの申し出だ。受けてられないよ。馬鹿じゃん。


「我は女神の守護神、白銀の騎士である。まずは私がお相手いたそう」

自分で『白銀の騎士』って!なんかずるいぞ。ブラックリスト2番目のくせに。

「いざ、勝負!」


敵とケイトが合間見えた一瞬に、ケイトの上段斬りが決まり、敵が倒れる。

『一撃かい!』

どんだけ、バケモノなんだ!ケイトって。


「ケイトに続け!!!!」私が叫ぶ。

闘いの火蓋が切って落とされた。


私の部隊は足軽兵、騎馬の突撃にはなす術がない。

私は兵達に騎馬兵からは逃げろ!止まったところで恨みを張らせと言い包めてある。

軍師も騎馬には騎馬兵を当て牽制してくれているし、旗の周りには頑丈な柵がある。軍師も考えてくれている。


騎馬が私に向かって突撃してくるのは目に見えている。

ビリーとカズトは私に向かってくる馬を斬る事に専念してもらう。敵の騎馬兵は少ない上に単一の目標では動きが読みやすく、弓矢の的にはもってこいだ。その数もみるみる減った。


流石に負傷者が出始めた。私は兵達の間をプルフィンガーと共に駆け巡る。

「えっ?」怪我人殴ってる。復活した? 馬鹿な?

変な訓練しちゃったのか?


それでも、後方送りになった兵を復活させながら指揮を執る。忙しいなぁ。もう!

敵は次から次へと私達の前へくるけど、私の兵は怯まない。だって、敵本陣まで行くつもりなんだから!


特に異常な成果を挙げてるのが、ケイト。

すでに3人は敵将を討ち取ってるよ。ケイトがいるから、敵さんは、おいそれと近づけないらしい。最初の一騎打ち見たら、やり合いたくないよね。


陣形が上手く機能したらしい。囲まれるのを嫌った敵軍がばらけ出した。

「今だ!隊に気合いを入れろ」とプリフィンガーが叫ぶ。

「合点だ!よーしやるぞ!」

ビリーとカズト君に背を任せ、私は戦場を背にみんなに顔を向け、「女神の旗」を掲げ、にっこり笑う。

「みんな訓練の成果を出すのは、今!やっちゃいなさい!本陣に向かうよ!」


火がついた。

私の中隊は、私の旗印と共に本陣に向かって前進を始めた。他の味方の隊もつられて前進をして行く。


意表を突かれた敵は戸惑い後退して行く。囲まれそうになったり、前進されたりで混乱している。こうなれば簡単だ。押していくだけ!

「押せ!押せまくれ!」

慌てた敵陣も陣形を組み直している。


もっと驚いてるのは、味方の軍師だった。


前線が、敵本陣近くまで押し上げられてる。

我が軍の囲いを怖れた敵兵は崩され、脱走したりしている。

期せずして敵本陣の包囲網が完成した。


敵は円形に守りを敷いているが、数の暴力には勝てない。

「もはやこれまでと無謀な突撃を私に向かってしてくる武将が相次ぐが、ケイトが端から倒している。

(なんで、私に向かってくるかなぁ?あっ旗持ってるからだ。疲れたし、ビリーに持って貰って、ちょっとみんな癒してくるね!)


流石に私の隊は怪我人だらけだ。当然、戦死者もいる。私は無我夢中で治療した。あともうひと頑張りだ!

私も最後の力を振り絞った。

ケイトは一体何人の武将を倒したの?10人は超えてる?いくらなんでもそれはないか?


ケイトは先に本陣に着いちゃったよ。近衛兵って強いんだ。物凄く強い。私の隊の猛者もやられている。私は駆け寄って治す。

「カズト君、右中断。ヤン、左に避けて」

プリちゃんとの其々に言葉を伝える。

段々と本陣に隊のみんなが集まる様になって戦いも楽になって来た。近衛兵にやられた人を救ってるとケイトが「女神来い!」って。随分軽々しく女神を呼ぶものだな。女神に命令すると天罰が下るぞ!


敵大将とご対面だ!

「お前が魔女か!」

「いいえ。普通の娘です。仲間に恵まれただけです」


「娘。冥土の土産に私と勝負してくれぬか」

「良いでしょう。いざ!」


調子に乗って甘い攻撃はしないよ。私が強いんじゃない。みんなが強いんだ。なにより、プリちゃんがいないと何も出来ないんだから!


敵大将の剣は鋭さもなければ、精彩もない。ただ、重い。受ける度に手が痺れる。

「お前の兵達の顔を見ればわかるぞ!おまえを信じ尊敬している目だ。この兵達を裏切るではないぞ」

「彼らは私の想いを裏切ってない。どうして私が裏切れるものか!」

「良い兵に恵まれたな。だが、それがお前の力だ。自信を持て!」

「私には何も。ただただ。やれば出来ると信じるのみです」

「うむ。よく言った。かかって来い」


「右からの中段だ。しゃがめ。奴は腕の振りが強いが脚元がお留守だ。脚を狙え」

私はしゃがんだ後、脚で相手の脚を払い転がした。すぐさま、相手の喉元に剣を突きつけた。


敵大将が剣を棄てた。

「参った。普通の娘ではないではないか!」

「ちょっとだけ、ズルをしちゃったかな?」

「娘。介錯を頼む」


私は敵総大将の自害を見届け、介錯をした。


私が外に出ると割れんばかりの歓声だ。

片手に「女神の旗」を片手に敵大将の首を持ち、大声で叫ぶ!


「我が隊が、敵大将の首を取ったぞ!」






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