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あべこべ世界で~プロ棋士として生きる~  作者: 田中悠平
第3章 あべこべ世界で~プロ棋士編~
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国際化

【王子が19連勝達成!】

【連勝街道はいつまで続くのか!】


新聞紙の一面にあゆむの活躍が搭載されている。

初の男性棋士の活躍が新聞及びニュースで勝つ度に、報じられている。

桐島歩はプロ入り後、勝ちを重ねてその数が19まで来た。


「お兄ちゃん、一面に載っているよ」

「へぇ~、そうなんだ」

「リアクション薄~い、一面だよ一面。まぁお兄ちゃんなら当たり前か」

「というか、何部買ってきてるの!?」


全種類の新聞で部屋が埋め尽くされている。

さらには2、3部と複数購入されている。


「お母さん……何やってるの?」

「勿論切り抜きだよ。デビューから全部あるよ、見る?」

「ううん……大丈夫」

「デビューどころか、生まれた時から全部記録に納めているよ」

「そうなんだ……」

「お母さん、香のは?」

「香のもあるよ」

「見せて、見せて」


母親が重厚で、とても高価そうなカバーの写真集を持ってくる。


「え~と、これでしょ、あとこれも」

「いやいやいや、全部お兄ちゃんがメインで私は、見切れてたりピント合ってないじゃん」

「……うん酷いね……」

「お母さんのバカ!」

「文句言うなら見せないよ?」

「お母様どうか、お兄ちゃんの可愛い姿を見せて下さい」


妹がお母さんに向かって土下座している、どういう光景だ……

それから二人は食い入る様に写真を見入っている、やっと静かになったようだ。


「え~と、次の対局相手は、……セシルワトソン四段か」


竜玉戦6組決勝の対局相手だ。

セシルワトソンは外国人として初めてプロ入りしたパイオニアである。

親の仕事の都合で小さい頃、数年日本に住んでいて、そのときに将棋に出会った。

その後母国に帰るが一人で、いや、妹と二人でずっと将棋の勉強をし、プロになるために来日し、見事にプロ入りした。

あゆむも男性として初めてプロ入りしたパイオニアである。

次の対局はパイオニア同士の一戦である。


「将棋ももっと国際化して欲しいな。将来オリンピック種目に選ばれないかな」


はっきり言ってしまえば、無理だろうが0%じゃない限り夢見て居ようじゃないか。



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