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あべこべ世界で~プロ棋士として生きる~  作者: 田中悠平
第2章 あべこべ世界で~奨励会と高校生活~
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結果

「続いてのニュースです。本日行われた将棋界のプロ試験三段リーグにおきまして史上初の快挙が行われました」


テレビのニュースが流れる。


「男性である、桐島歩三段が17勝1敗の好成績で見事プロ入りを果たしました。これは長い将棋界の歴史で初の快挙です」


「そしてもう1つの快挙が達成されました。星野キララ三段が史上最年少12歳でプロ入りを果たしました。これはこれまでの記録より2年近くの快挙です」


テレビの画面には笑顔の桐島歩と星野キララが写し出されている。



そのニュースが流れる桐島銀子竜玉宅。


「あっ君やおめでとう」

「ありがとうございます」

「ひふみも良く頑張ったさ」

「はい、次こそ昇段してみます!」

「今回次点(3位を2回取ればプロになれる)取れたのを自信にしなさい。それにあっ君に黒星を付けたのも、ひふみだけなんだからさ」

「はい」



三段リーグの全工程が終了し、師匠である桐島銀子に報告に来ている。


「あっ君や、これからプロになるんじゃ覚悟は良いかの?」

「はい」

「将棋の勝敗は勿論じゃが、あっ君は男じゃ、それに私の孫じゃ、注目も集まるじゃろう。それも含めて自分を常にコントロールしていかねばならない。出来るかの?」

「やります、やってみせます。そしていつかその竜玉のタイトルも取ります」

「言うのぅ~」

「わ、私もかならず来期は受かってみせます!」

「先にプロの世界で待ってます」



報告会が終わり、秋田一二美が帰った後縁側で月を眺めるあゆむはしみじみとプロになれた事を思う。

そしてプロになれなかった者達の事も。


「三段リーグをたった一期で抜けるなんて凄い事をしよるの~」

「ばあちゃん、ひふみさん大丈夫かな?」

「大丈夫じゃよ、あん子は強い子だよ」


ひふみさんなら、近いうちに昇段出来るだろう。


「あっ君やところで……いつから、何処で、将棋の勉強してたさ?」


世間では俺は師匠である竜玉のばあちゃんに教えて貰っているから強いと認識されている。しかし本当は一度も教えて貰った事はない、不思議に思うのは当然だろう。


「ずっと前だよ、ずっと一人でAIで勉強してたよ」

「……そうかい」


いつか、本当の事が話せる日が来たら話すよ。

俺もそんな日が来ることを祈って。


一度は絶たれた夢のプロ棋士。

波乱万丈の一言ではかたずかないがようやくスタートラインに立てた。


これからはプロ棋士桐島歩だ。


アマチュア編が終了しました。

やっと次からタイトルにもあるプロ棋士編です……長かった(>_<)


これからは1週間で2~3話更新出来たらと思ってます。

これからも宜しくお願いします。

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