将棋の神様はどれだけ試練を用意しているの?
おかげさまで70万PV達成しました。
これからも宜しくお願いします。
「ゲホゲホ!」
「お兄ちゃん、大丈夫?」
ピピピとアラーム音がなる。
「38,5度もあるじゃない。明日の対局休め無いの?」
「無理なんだよ」
簡単に対局は休めない。
「大丈夫、寝てれば治るよ」
「「看病は任せて」」
「いいから、そっとしといて」
夏風邪をひいてしまった。
寝て起きたら治ってればいいのにな。
AM6:30
「お兄ちゃんおはよう大丈夫?熱下がった?」
「うん、大丈夫だと思う……」
そう言うと妹の香は額に手を当てる。
「全然大丈夫じゃないじゃん!絶対熱あるよ!」
「あっくん、病院行こう!ねっ!」
この世界の女性は男に甘々だ。
「時間的に難しい……ないか」
この世界の男性は病院でも優遇されるんだった。
この世界に来た初日は驚いたな~。
「そうよ、あっくんは男なんだから」
「今救急車呼ぶね」
「救急車は呼ばなくて良いよ。タクシー呼んで」
病院で点滴を打ってからそのまま将棋会館に行く事にした。
病院に行くと全く待たずに診察されて治療された。
女性の皆様すみません。今日だけです。
入院を勧められたが、勿論断った。
物凄く勧められたが、全力で断った。
体力を使わせないで欲しい。
将棋会館に着いた。対局時間に間に合ったようだ。
遅刻は遅刻したぶんの3倍の時間を消費されるので絶対遅刻出来ない。
三段リーグ15回戦
体調はかなり悪いが負けられない。
将棋の神様よ、そんなに俺をプロ棋士にしたくないのか……
神様恨むぞ……嘘です、力を貸して下さい。
神頼みでプロに勿論なれる訳無いが、藁にもすがる思いってやつだろう。
点滴が効いたのか体調が悪いながらも午前の対局は勝利した。
昼食休憩の控え室
「あゆむお兄様、顔色が悪いですけど大丈夫ですか?」
「大丈夫……だよ」
「キララのお膝をお使い下さい。膝枕です」
「大丈夫だよ」
「お使い下さい」
「大丈夫」
「恥ずかしがらずに」
「いや……本当に大丈夫」
「残念です」
そんな会話をしていると金城やまとがやって来た。
「王子様は体調悪いんだからそっとしておいてあげなさい」
流石大人、助かる。
「でも人間弱っているがチャンスですよ。お嫁さんになれるチャンスですよ」
「王子様、私の膝を使うかい?」
……午後も頑張ろう。
神候補になった善人のおっさん、神様から未開拓の星の開拓をお願いされる。~神への昇進は全く興味無いが、頼まれたら断れない性格なので、まぁのんびり開拓しますか~
新作です、こちらも良ければお願いします。




