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観察日記
観察すればするほど、彼の可愛いとこはみつけられた。
ちょっとしたことであたふたしてしまうところ、心優しいところ、紳士なところ
みつけるたびに彼に惹かれていった。
「なにそれ?」
「観察日記」
飽きないねぇ………、とバカにされた。
飽きようがないんだから仕方ない。
人間としての欲か………、ここまで来ると次は話したいという感情が生まれてきた。
彼はきっとあたふたするだろう。
どんな表情をして話してくれるだろうか?
考えるだけでも楽しみだ。
観察日記はかなり進むだろう。
口角が自然と上がる。
「待ってろよ……………」