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97.天才の末

この世界は欠陥だらけだ。

命と同等の花は最も大きな欠陥だろう。

それを治すために、俺とリコリスが必要だと言う。


多分、俺の役割はこれだろう。

世界の欠陥を治す。

それこそが俺の転生してきた意味な気がする。


「…ユージ?」

「ん?どうかしたか?」

「…私、まだ一緒にいられる?」


この子の人生は大変なものだっただろう。

それでも、こっちの大陸に来て旅をして楽しんで…。

そうだな、やるべき事は最初から決まってるか。


「大丈夫、これからも旅できるよ。またイリスとエルダと合流して旅しような」

「…うん」


ニヘヘと笑うリコリスを撫でたあと、セラエムのいる部屋へと向かう。


「やぁ、おはようユージ君。ラジアータ君は今日は部屋でお留守番かい?」

「部屋で待っててもらってるよ。で、昨日の返事だが…」


ということで諸々をセラエムに伝える。

聞いていたセラエムもそうしてくれて助かるといった表情をしている。


「まぁ君がここで彼女が大人になるまで面倒を見るでもいいんだがね」

「約束優先だからな。来年も他の人と旅する約束もしてるし」

「人気者だねぇ」


ルビアとフロストとも旅する約束があるし、ここに残ってどうのこうってのはできないしな。

それにイリスに戻るって言ってるし。


「では、少しばかり君たちの旅の助太刀をすることにしよう。ついてきたまえ」


ついて行くと一つの部屋にたどり着く。

特に何の変哲もない部屋に見えるが…。

そう思っているとセラエムがなにかのボタンを押し、その後なにかの駆動音がする。

横を見ると何も無かったはずの場所に地下への階段ができていた。


スゴすぎるだろ。

ということで地下へ行くと何やら音が沢山聞こえる。


「…すげぇ…」

「君の知見を聞きたいと思ったのだが、その反応だとあまり期待できなさそうだねぇ」

「これってあれか?街の魔力を補ってるって言う」

「そうだよ。核融合、といえばわかるかな?」


この世界で核融合って言葉聞くとは思わなかったんだけど。

どうなってんだよこれ。

だけど、これでようやくこの人の正体が判明したな。


「あんた、魔法使いなんかじゃなくて科学者なんだな」

「科学者という言葉がなにかは分からないが、その通りさ。私が使うのは魔法じゃない」


何をしているか分からない。

だから、人はそれを魔法と呼ぶ。


この部屋だけを見てわかった。

この人の頭脳は俺のいた元の世界を遥かに凌駕している。

なぜこれほどの技術がありながらこの世界は中世ヨーロッパ程度の文明なのか。

それを聞けば、どうやら神やら他のSランクの人たちが関係しているらしい。


「私たちSランク冒険者は互いに干渉してはいけないと決まっているのだよ。まぁ当然だろう。我々が戦えば世界は崩壊するからねぇ」


そりゃそうか。

核融合とかやってる化け物と並ぶレベルの化け物同士で戦ったら世界終わるわ。

元の世界で言う核戦争みたいなもんだろ。


そしてさらに奥の部屋を見せてもらった。

そこには、多くの魔物がいた。

…いや、あれは邪人か。


「彼らは邪人化した人間だよ。元に戻る方法を探しているのだが…まぁ見つかりはしなくてね。今のところは殺すのが彼らを救う唯一の方法だよ」

「なんで俺にこんな話してるんだよ…」

「おや、モミジやらゼノンだったりに言われなかったのかい?君は分岐点だと」


なんでゼノンの名前が出てくるんだ?

てか、俺分岐点なんだね…。


「君の選択で、世界が変わるんだよ。だから少しでもいい方向に、と思ってねぇ。私は神が嫌いだからさ」


それ以外にも色々見せてもらった。

ちなみに今回1番驚いたのはエネルギーの変換だ。

運動エネルギーや熱エネルギーだったりを魔力に変えることができるらしい。

まぁ魔力から火や水が生み出せたりするし、できないことは無いだろうと思ったけども。


「さて、それでは君の世界の話をできる限り詳細に聞こうか」

「え?」

「何を驚いているんだい?君をここに連れてきたのはそっちがメインで聞きたかったからだよ」


そんなこんなで半日くらい拘束されて色々聞かれた。

雷属性の魔法がある時点である程度電気というエネルギーを察していたのが普通に怖かったし、太陽の光から魔力を摘出する技術は既に完成しているというのが怖かった。


「ふむ、一通り聞いたかね。では戻ってよいよ」

「もう二度とここにきたくない…」

「それは困るねぇ」


ニタニタ笑ってるのがタチ悪い。

絶対わかってやってるだろ。


ということで話し終わったので戻ることに。


「そういえば、1個忠告しておくべきだったのを忘れていたよ」

「忠告?」

「最近のフローディアは何やら怪しい動きが見えてねぇ。悪魔には気をつけることだよ」


やっぱりフローディアではなにかが起きているらしい。

とはいえまぁ現状どうしようもないのは事実。

悪魔…つまり、邪人には気をつけろってことかな。

あとは、花を食べるとかは絶対にしないようにするくらいか。


ちなみにセラエムのことも少し聞いた。

ステータスも見せてもらったがこれが一番驚いたな。


セラエム(0131) 種族:人間

HP:129 MP:81 攻撃力:107 防御力:94 素早さ:73


まずステータスが弱い。

そして、年齢が何故か0スタート。

これは表示範囲の外に出てしまっているらしい。

どんだけ生きてんだよ。

この化け物には逆らわないようにしよう。


そんなこんなでリコリスのいる部屋に戻ってきた。


「…おかえり」

「ただいま。話はつけてきたから、明日からフローディアへ向かうか」

「…うん」


嬉しそうで良かった。


ちなみにビーネスはもう出発したらしい。

部屋に来てまた会った時はよろしくお願いしますとだけ伝えてきた。

世界を回る商人だし、いつか会えるだろう。


ということで今日は寝て明日出発することに。

その前に俺は買い物へ。

ビーネスがいないから徒歩になるし、物資を買ったりとかもできないからある程度買っておかないとな。


そして、色々な店を見て回っていると声をかけられる。


「おーい、ユージさーん」


うおっ、胸が揺れて…ってあれ、見覚えのある人だな。


「…リアーシじゃん」

「お久しぶりですね」

「久しぶり」


まさかこんなところで再会するとは…。

リアーシは俺と別れたあと、こちらの大陸の教会を回っていたらしい。

そして次はフローディアに行くとの事。


「奇遇だな。俺も明日からフローディアに行くんだ」

「なら、一緒に行きます?」

「連れが1人いるけど大丈夫か?」

「大丈夫ですよ」


ヒーラーいてくれるのありがたいな。

ポーションは買わなくていいか。

今日はここで別れ、明日門で集合ということになる。


なんか色々あったけど、とりあえず旅を楽しみながらリコリスが大きくなるまで面倒見ればいいだけか。

あんまりやってることは前と変わらないし、前まで通りでいいな。

ということで明日からフローディアへ向かうのでおやすみ。

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