77.3人の仲間と雪国へ
しばらく待っているとエルダが先に来た。
準備と言っていたが、ほとんど姿が変わってないし荷物もかなり少ない。
まぁ熟練の冒険者だし心配はないだろう。
そして少ししてイリスが来る。
こっちは体が小さい分荷物が大きく見える。
2人が戻ってきたところで改めて自己紹介に。
「Cランク冒険者のエルダだ。よろしくな3人とも!」
「よろしくお願いします!」
「…よろしく」
「ユージは敬語とか要らねぇからな?仲間なんだしよォ」
「そうです…そうだな。よろしく頼む、エルダ」
ということでステータスも見せてもらうことに。
エルダ(55) 種族:人間
HP:321 MP:83 攻撃力:331 防御力:298 素早さ:126
HPと攻撃力、防御力が俺より高いな。
とはいえMPが2桁なのか。
ちなみに適性は風だけらしい。
筋肉だけでCランクなのはすごいな。
「Aランク、イリス。よろしく」
「よろしくな」
こちらもステータスを見せてもらうことに。
Aランクレベルだと、ベルノとハーデンを見たくらいかな。
ちゃんとしたAランクのステータスがどれほどか、お手並み拝見と行こうか。
イリス(16) 種族:人間
HP:143 MP:2781 攻撃力:132 防御力:97 素早さ:347
MP高すぎて草。
お手並み拝見とか言ってごめんなさい。
二度と逆らいません。
ということで次は俺だな。
「Cランク冒険者、ユージだ。よろしく」
「おー、Cランクになったのか。お揃いだな!」
そういえば同じなのか。
ちなみにステータスは…。
ユージ (22) 種族:人間
HP:304 MP:189 攻撃力:269 防御力:174 素早さ:112
…イリスの後に見るとマジで弱いな。
てか、エルダと比べてもちょっと低いか。
まぁ魔法剣を含めたら同じくらいだと思うことにしよう。
「それ、まだ使ってくれてたんだ」
「え?あぁこれか。ちゃんと使ってるよ。イリスから貰ったのだし」
というかこれが俺の半分と言ってもおかしくない。
マジで感謝しかない。
「…リコリス」
「リコリスちゃんか、よろしくな!」
「よろしく」
「イリスはお姉ちゃんなんだからもっと愛想良くしろよ!」
「…イリスお姉ちゃん?」
「!…よろしくね、リコリス」
イリスはそういいながらリコリスの頭を撫でている。
2人とも魔族ということはさっき話したからあれだが、他の人には頭を触らせるとかさせないようにしないとだな。
「ちなみにだが、リコリスちゃんは戦えないってのでいいんだな?」
「そうだな…戦闘は参加させない方針で頼む」
「私が戦うから、安心して。あとエルダ、ちゃん付けキモイよ」
エルダがしょんぼりしている。
まぁ俺がキモイって言われたらしょんぼりするし当然か。
まぁぶっちゃけ55歳のおじさんが10歳くらいの少女をちゃん呼びはちょっとキモイかもしれない。
というかオジサン呼びじゃないのか。
一緒に旅をする仲間だからって感じか。
「じゃあ行こっか。リコリス、手繋ご」
「…うん」
すっかり馴染んでてよかった。
最初サンダーランスぶち込まれそうになった時はまじで死を覚悟したけど。
ということでイリスとリコリスが前を進み、その後ろに保護者2人がついていく形で進んでいく。
フローディアの国境まで2回街を経由するらしい。
その1個目の街から2個目の街の間にある山がとにかくすごいとの事。
改めて考えると山を越えるのに1週間から2週間ってすごいな。
しばらく歩いているとエルダが話しかけてくる。
「で、あの子は一体なんなんだ?」
「え?あの子って…リコリスか?」
「そうだ。魔族はランスデニックにしかいないだろ?」
それはそうなんだけど、俺聞いてないんだよな。
「依頼人からは聞いてないんだ。カカロジにいるセラエムって言う人に聞けばわかるかもだが…」
「なるほどな…なら、ユージに聞くのは酷か。すまなかったな」
「いいよそのくらい。というか、エルダって魔族見たことあるのか?」
「あるぞ、と言ってももう30年くらい前だったかな」
30年前ってすごいな。
俺生まれてないじゃん。
「どんな感じだったんだ?」
「あー…あんまいい思い出じゃねぇな。調子乗ってランスデニックに近づいてボコられただけだしな」
まじか、まぁ魔族ってクソ強いイメージだしそんなものか。
あとエルダって別にCランクだしな。
30年前とかだとDランクとかなんじゃないか?
そうなるとあんまり判断基準にならないか。
「気にしすぎかもだが…気をつけろよ」
「何が?」
「イリスがあの子に感じた潜在的な恐怖だ。本能が今すぐ殺せと言うほどの恐怖を感じたんだろう」
何それ怖すぎ。
リコリスは何者か…もう少し考えた方がいいのかな。
なんかイリスのあの反応を見たあとだと知っとくべきな気はする。
ステータスくらいは見た方がいいかな。
「…まぁ気にしすぎだとは思うがな!悪かったな変な話題を振って。せっかくの旅だ、楽しく行こうぜィ!」
それもそうだな。
難しいことを考えすぎて楽しくなくなるのがいちばん嫌だしな。
ちなみに前を歩いている2人はかなり仲良くなっていそうだ。
俺の時よりリコリスの表情が少し明るいように見える。
歳が近い同性の方がいいのだろう。
「そろそろ野営にするか。おい2人とも!野営にするぞォ!」
ということで野営に。
「俺はテントとかやっとくから、ユージは飯頼むぜ」
「え、俺?俺料理あんまりなんだが…」
「俺が作ったら炭を提供することになるぜ?」
終わった。
俺がやるしかないのか?
イリスはどうなんだろう。
「私?あんまりしたことないから、料理。それでもいいならやるよ」
ダメそう。
終わった。
俺が料理担当まじ?
今まで仲間に甘えてたんだな俺…。
「…私、やるよ」
「え、リコリスできるのか?」
「…ダンボの見てたから」
救世主登場。
勝ったな。
ということでリコリスがご飯を作るのを手伝うことに。
かなり手際がいい。
俺たちの中で一番有能なのはリコリスだったのか。
できた料理を並べ、4人で食べる。
リコリスがいるのでテントの中で食べるのだが、イリスのテントがかなりでかい。
4人入っても結構スペースあるのすごいな。
「「「いただきます」」」
ということで実食。
…美味いな。
保存食のパンと缶詰なのだが、ちゃんと調理されたご飯って感じがする。
俺がやってたらびちゃびちゃのパンに開けたままの缶詰になってた。
リコリスに感謝だ。
「美味しい。すごいね、リコリス」
「…うん、見てきたから」
ちょっと悲しそうに言うリコリスを見て、イリスはこれ以上触れない方がいいなといった顔をしている。
まぁ俺も触れられない。
ご飯を食べ終え、俺とイリスとエルダで見張りをすることに。
ちなみにリコリスはイリスと寝るらしい。
俺もしかして用済み?




